アグレッサー部隊&F-22操縦者で応用数学修士36歳少佐
陸軍戦闘ヘリPで女子ラグビー米国代表選手46歳大佐
共に軍士官学校卒業で実戦飛行数百時間の勇士
今回の「長期滞在クルー」では、大西さんが日本人として3人目の船長を務めると報道で耳にし、大谷翔平選手のLAドジャース来日やサッカー日本代表のW杯最終予選準備合宿が始まったニュースと併せ、何か日本人として嬉しい心持だったのですが、大西船長と共に約半年間ISSに滞在し、宇宙探査と生命に関する新技術実証や観測など200以上ものプロジェクトに挑む「強力な女性陣2名」の存在を知り、是非ともご紹介したく筆を執った次第です
Anne McClain陸軍大佐45歳
●陸軍士官学校卒後、陸軍戦闘ヘリOH-58操縦者として部隊経験を積み、「イラクの自由作戦」等で戦闘飛行時間800時間以上の実績
●米海軍のテストパイロット課程修了の高練度パイロットとして、UH-60 Black HawkやUH-72 Lakotaなど回転翼機を中心に2000時間以上の総飛行時間を誇る
●陸軍大佐と兼務するNASA宇宙飛行士として、既に2018年12月から翌年6月まで200日以上の宇宙滞在経験あり。またNASAが月面活動に再挑戦する「Artemis計画」の要員にも選抜
●士官学校で機械工学を専攻し、その後、選抜の厳しさで知られる英国提供のマーシャル奨学金を得て「航空宇宙工学」と「国際関係論」の修士号を取得
●軍務との困難な両立を図りつつ、ラグビー米国代表チームの一員として約10年間活動した経歴あり
●結婚歴はあるが2019年に離婚。明らかになっている3人目のLGBT宇宙飛行士
Nichole Ayers空軍少佐36歳
●空軍士官学校卒後、戦闘機操縦者コースに進み、F-22パイロットとして、アラスカ州Elmendorf空軍基地の第90戦闘飛行隊の副作戦部長を務めたほか、F-22操縦者養成コースの教官やバージニア州Langley空軍基地でT-38Aで編成されるアグレッサー飛行部隊(仮想敵国の戦術を模擬する敵役専門部隊)操縦者として勤務
●対ISIS作戦である「生来の決意作戦」等で実戦飛行200時間以上の経験あり
●第90戦闘飛行隊の副作戦部長だった2021年12月に、NASAの宇宙飛行士に選抜され、今回の打ち上げが宇宙初任務
●士官学校で数学を専攻し、その後ライス大学でコンピュータ数学と応用数学の修士号取得。
●士官学校と操縦者養成課程の成績優秀卒業生。2020年に結婚
ちなみにもう一人の飛行士はロシア人男性です
Kirill Alexandrovich Peskov氏34歳
●ロシアの民間航空会社でB-767副操縦者を務めていた2018年に、ロシアの宇宙飛行士に応募して選抜され、今回が初の宇宙任務
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船長である大西さんも、東京大学で航空工学を収め、ANAの副操縦者として勤務後に宇宙飛行士の道を志し、既に2016年に113日間のISS活動を経験している人材ですが、脇を固める女性陣の「たくましさ」が目を引きます。
今回の打ち上げは、本来であればボーイング製の新型宇宙船を利用するはずが、故障続きで使用の目途が立たず、関係筋がイーロン・マスク氏に頼み込み、急遽SpaceX社の過密な打ち上げスケジュールに割り込む形で、SpaceX社の宇宙船とロケットを用意してアレンジされたものと報じられています。
半年間の「第73次」ISS活動は2025年秋ごろに終了見込みだと思いますが、無事の帰還を祈りたいと思います。また、このご時世の中、ロシア人を米国ロケットと宇宙船でISSに運ぶ意味からも、任務完遂を祈念したいと思います
ISSやNASA関連で
「20年ぶりにロシア人を米国ロケットで」→https://holylandtokyo.com/2022/10/07/3731/
「初の女性月面着陸を目指し」→https://holylandtokyo.com/2021/07/05/1935/
「放射線に強い真菌の特性調査」→https://holylandtokyo.com/2022/12/26/4081/

