14日付米国防省HPによると、米政府は、要件を満たす米軍人配偶者が政府関係の仕事(federal civil service)を優先的に得られるようにする施策を本年9月11日から実施する旨を明らかにしました。
本制度開始の目的は、技量が高く経験豊かな米軍人を募集・確保すること、及び任務中に命を落としたり負傷した軍人への敬意を示すこと、とされており、イラク・アフガン作戦が長引く中での人材確保と福利厚生向上の双方にねらいがあるようです。
優遇対象になる配偶者の条件には、任務中に死亡・負傷した兵士の配偶者で未再婚者のほか、180日間以上の招集対象になった予備役兵の配偶者、更には兵士の転勤によって転居しなければならない配偶者も含まれます。また採用後3年で条件付雇用から通常雇用へ転換されるようです。
文民政策担当国防副次官室のオット課長は、本制度は関連配偶者のために特別に仕事を創出するものではなく、特別に当該配偶者を捜すわけでもない、また軍人の配偶者には高度な教育を受けたものも多く、選考に別ルートを設けるだけで有能な人材の確保にもつながる、と説明しました。あわせて退職軍人の雇用に影響を与えないともコメントしています。
別の担当者は「この施策は、配偶者の能力を有効活用しつつ国家施策の推進にもつながるwin-win施策である」と胸を張っています。
本施策は前ブッシュ大統領が立案したものですが、この経済不況下、オバマ政権下で慎重に再検討されていたようです。win-winといっても、やはり「パイは一つ」ですから。でも軍人の奥さんは堅実で優秀な方が多いです。
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