良い話題のない最近の日米関係ですが、それへの配慮かそれとも偶然か、米国防省HPのトップ画面に日米陸軍共同訓練「やまさくら57」の模様が掲載されました。
オバマ夫人がクリスマスに向けてのボランティア活動を手伝う写真に並び、北部方面総監酒井陸将がケーシー陸軍参謀総長から勲章を頂く写真付きで・・・。酒井のアルファベット表記が「Saiki(さいき)」になっているのはご愛敬でしょうか・・残念ですね・・本音かな。座間への司令部の移動見直しなどとの関係でしょうか?
「やまさくら57」は12月7日から13日まで、陸自東千歳駐屯地を中心として行われ、米陸軍1500名、陸自3500名が参加して行われました。本演習は毎年行われていますが、今年は、仮想敵による北海道侵攻から日本を守るという極めて古典的な「フルスペクトラム」シナリオを軸に、人道支援(民間防衛か?)関連等の設定もあったようです。
米陸軍HPによれば、演習目的は4つ、①軍事面での意見交換 ②日本展開米部隊の訓練 ③日本防衛に関する日米共同訓練 ④太平洋陸軍の連合多国籍全面戦争準備、とのことです。
太平洋陸軍は10月中旬にもインドでも、災害対処や人道支援でない「戦闘訓練に特化した」訓練をストライカー装甲車まで使用して行っているところです。このあたりは、米太平洋陸軍司令官のミクソン中将(Benjamin R. Mixon)のこだわりかもしれません。
一方、ケーシー陸軍参謀総長の来日は、どうやら「新アフガン戦略」や「陸軍基地での乱射事件」に関する兵士との直接対話が目的だったようです。
12月上旬の演習と言うことで、関連記事には真珠湾攻撃を振り返る一節があり、同時に参加兵士の「70年ほど前に戦争した国との演習や交流行事に参加できたことを誇りに思う。(戦争に参加した世代の)祖父も同じように感じてくれるだろう」とのコメントも紹介されています。日米双方の現場は、前線兵士レベルまで日米関係の重要性を理解している、とのメッセージでしょうか・・・・。
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