19日、米空軍がロッキードマーチンから特殊部隊を支える新型の戦闘捜索救難給油型HC-130Jの初号機を受領しました。今後各種テストや搭乗員の訓練を経て、2012年に運用態勢を確立する予定だそうです。
C-130は世界の大ベストセラー輸送機で、50年以上生産が継続中、50ヶ国以上で使用され、細かく分けると40タイプ以上が約2500機が生産されたといわれています。
大きくそのタイプを分けると・・・
「C」は通常の輸送機
「AC」は特殊攻撃機(胴体横から機関砲をお見舞いする)
「EC」は電子戦機(最近はIED簡易爆弾対処でフル活動)
「MC」は特殊部隊支援(潜入脱出、心理戦、宣伝戦支援)
「KC」は海兵隊の空中給油機
過去には「DC」「LC」も・・。DCはドローン運用機、LCは氷上着陸用でした。
今回登場の「HC-130J」ですが・・・。
●冒頭で紹介したように、「HC」は戦闘捜索救難給油型で、戦場(海上も)で負傷した兵士や被害航空機から脱出した搭乗員を救援する役割を持ち、同時に救難ヘリに空中給油も行います。
●戦闘捜索救難ヘリとの違いは、HC-130には地上海上の救助対象者に緊急の救命ボートや車両を投下する能力があることです。また戦場救命員をパラシュート降下させたりもするそうです。
●夜間低高度で飛行するためのレーダーや人員捜索レーダー、暗視装置、夜間飛行用のコックピット仕様を備えるほか、パニック状態の負傷兵に対応できる特別医療搭乗員を乗せているそうです。
●従来のHC-130P/N型機との違いは、被害時や故障時の自動診断機能の充実、機内搭載物の取り扱い自動化・省人化、搭載スペース3割増、フライト間整備時間の短縮(30時間から8時間へ)、居住性の向上(エアコン等)、発電機の能力アップ等々です。
米空軍で1956年から使用され、50年以上の運用から現空軍機の中で稼働率が低い航空機の一つになっているC-130。益々のご活躍を期待します。
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