米特殊作戦軍が6.5mm弾も使用可能なMRGG-A配備開始へ

同盟国等との共同面から7.62mm弾砲身と軽易交換可能な新型
6.5mm弾は1000m以上の射程距離で最高の総合評価を
米軍他軍種も旧式7.62mm弾や5.56mm弾から移行中
米陸軍による6.8 x 51mm弾使用NGSWへの移行方針とは別方向へ

6月1日付Defense-Newsは、米特殊作戦群(SOCOM:Special Operations Command)が「1000m以上の射程距離での高精度と威力と軽量化等」を追求し、約10年間の検討を経て2025年8月にLMT Defense社と10年150億円の契約したMK24 MRGG-A( Medium Range Gas Gun Assault)を、2026年度内に同コマンド内に部隊配備を開始すると報じています。

同記事は、特殊作戦コマンド報道官コメントとして、7.62mm NATO弾のような旧式弾薬からの移行を更に進めるため、現有MK17 SCAR の後継ライフルとして、新型MK24 MRGG-Aへの完全更新を迅速に行う方策を追求している、とも紹介しています。

「まんぐーす」は地上部隊の装備に知見が不足しているのですが、2007年に開発された「6.5mm Creedmoor弾」との新弾種が、ウクライナでの教訓も踏まえ、米陸軍の方向とは異なる選択肢として、一つの大きな波となっているようなので、ご紹介しておきます。

LMT Defense社(アイオワ州所在)広報担当はMK24 MRGG-Aに関し、
●SOCOM要求で、MRGG-Aは2つの銃身(銃身38.8cm:7.62mm弾用と6.5mmクリードモアCreedmoor弾用)を展開パッケージに設計
●6.5mm弾を使用不可の同盟国軍等との共同作戦用に、7.62mm弾用銃身もセットにし、前線で射手が約1分で銃身交換可能に
●6.5mm Creedmoor弾は2007年登場の「高い精度とフラット弾道」「発射時の低反動」「長射程で高エネルギー維持」な、競技用にも高評価の弾種

●最も注目すべきはSOCOMが6.5mm Creedmoor弾を採用したこと。2017年から同弾を他の弾種約20種類と比較開始し、1000~1200m超えの射程距離でSOCOMから最高総合評価を得た。
●部隊との協議を通じ、将来的にMK24 MRGG-Aが(現契約の規模)より多くの部隊に配備されると予期している

また1日付Defense-Newsは・・・
●別のSOCOM幹部はMRGG-Aについて、「特殊作戦部隊にとって、驚異的な精度を誇る兵器システムだ。すべての部隊がこの兵器に大きな期待を寄せている」と表現
●他の軍種も、旧式の7.62mm弾や5.56mm弾からの移行を進めており、例えば、米陸軍は6.8x51mm弾使用の「NGSW :Next Generation Squad Weapons」への移行を推進中

●SOCOMはMRGG-Aの他に、新型狙撃銃と軽量機関銃にも関心を示し、数年の試験を経て、6.5mm口径のGeissele Automatics 社製MRGG狙撃銃や、 Sig Sauer社製の「.338 Norma Magnum口径」の中型軽機関銃を発注(.338は一時配備を停止中らしいですが・・・)
●別のSOCOM幹部は、「.338 Norma Magnum」も「より遠距離でも標的に効果的」で、ライフルと弾薬合計で現有の「.50口径」よりも「数百ポンド」軽量化できる可能性があると説明
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「他軍種も旧弾薬からの移行を進行中」とご紹介しましたが、米陸軍が「6.8 x 51mm弾使用のNGSW(Next Generation Squad Weapons)への移行」するのに対し、米海兵隊が「6.5mm Creedmoor弾」を選択して別の道へ進んだことが注目されています。

「まんぐーす」による「ググって調査」によれば・・・
●米陸軍がNGSWで採用の「6.8×51mm弾」は、中露の最新防弾チョッキに対抗するため、「防弾装備を撃ち抜く」ことを重視した高威力弾で、これは分隊火力強化を中心思想としている。
●一方、SOCOMがMk24で選択した「6.5mm Creedmoor弾」は、「長距離命中率と精密射撃」や「制御性、低反動」で優れ、陸軍の「防弾装備を撃ち抜く火力」よりも、「遠距離で確実に当てる能力」を優先した結果である。
●SOCOM選択の背景には、特にウクライナ戦争の影響がある。偵察ドローンが普及した戦場では「見つかった側」が極めて不利になるため、兵士は以前より遠方から交戦する傾向が強まり、開けた地形では600m〜1000mレベルの交戦重要性が急速に高まっているからである。(米陸軍の意見も聞いてみたいものです・・・)

MK24 MRGG-Aに関する約8分間のYouTube解説映像

「6.5mm Creedmoor弾」は、2007年に米弾薬メーカーHornady社が開発し、長距離射撃における優れた弾道性能から、世界中で競技および狩猟のスタンダード弾種として人気を集めているそうです。

空気抵抗の少ない細長い弾頭形状で、遠距離でも速度が落ちずに高エネルギーを維持し、風の影響も最小限に抑えられる優れもので、かつ発射時の反動が小さく、連続発射時にも射手の疲労が抑えられるとのことです。この様な、数百年の歴史を持つ基礎的な兵器分野でも、最新技術の導入や新たなアイディアを組み込むことで、「革新」が可能なのですねぇ・・・

米陸軍や海兵隊の小火器関連の記事
「陸軍の新ライフルM7と新機関銃M250」→https://holylandtokyo.com/2023/12/27/5379/
「海兵隊の新型狙撃銃MK22 ASRがFOC」→https://holylandtokyo.com/2024/12/16/6602/

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「5つの視点とYouTube解説画像」→https://holylandtokyo.com/2015/03/01/8085/

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