3月28日到着:第1陣の機数は不明で、今後の追加予定も不明
「36機の F-16」から「48機のF-35A」への完了時期も不明
3月20日〜4月3日開催の日米蘭F-35演習とも関連か?
また在日米軍司令部と5空軍司令部が正式に分離
米空軍三沢基地は、F-16戦闘機36機の後継機種として、計48機の三沢基地配備が決定しているF-35A戦闘機に関し、3月28日に第1陣(機数不明)F-35が到着したと発表しました。
折しも同基地では、3月20日から4月3日の予定で、日米オランダ空軍共同演習(F-35演習)である「風車ガーディアン:Exercise Windmill Guardian」が実施されており、日本からF-35戦闘機が8機、米から2機(F-16も4機)、蘭から5機参加(21日到着済)して、
(恐らく)「F‑35同士のデータリンク連携/Malti-Ship Sensor-Fusion」や「空対空・空対地の複合戦術」や「参加国相互の空中給油訓練」等が試みられているところ、米空軍演習参加機として飛来したと想像しています。更に言えば、28日の米空軍F-35到着機数は演習参加計画に示された2機のみか、予備も含めて計4機程度と推定しております
在日米軍の戦闘機機種更新計画は、米国防省が以下を発表済(2024年7月3日)です。
●嘉手納基地:48機の F-15C→36機のF-15EX
●三沢基地:36機の F-16→48機のF-35A
●岩国海兵隊 F-35B型(32機体制2022年~)
→「米海兵隊全体の戦力配備近代化に伴い、F-35B配備機数を変更」
→米海兵隊全体として、「F‑35B飛行隊の機数を16機→10機へ縮小し、同時に飛行隊数は増やし、より柔軟な分散運用を可能にする」方向性を公表
ただ3基地とも移行時期は「over the next several years」との曖昧表現の発表で、現時点では・・・
・嘉手納F-15EX初号機は2026年春に到着予定も、Boeing工場ストで同年後半に延期中
・岩国海兵隊のF-35B部隊は、特に部隊編成や飛行隊機数の変更発表無し
・三沢への後継F-35初号機到着は「2026年春以降に」と言われていた中、3月28日に1派が到着
(既存三沢F-16は2025年6月~韓国Osan鳥山基地へ移動開始)
依然として、3基地の今後の機種更新予定は「非公表」。三沢F-35に関し背景を邪推すると・・・
●三沢基地で米空軍F-35が運用体制確立すれば、2021年編成の英空軍Lakenheath基地の米空軍飛行隊に続く、世界で2番目の海外米空軍F-35飛行隊に。
●しかし、上記英軍基地での2個目の米空軍F-35部隊は、当初2022年末~23年前半に態勢確立予定も、「F-35製造遅延」等を受け「2025年の秋」にようやく運用態勢確立
●F-35取得計画は当初計画からどんどん乖離して抑制傾向にあり、米空軍が2024年に下方修正見直し再計画も、実行初年度の2026年度予算案で、早くも見直し計画の半分に取得機数を大幅削減のでたらめ。
従って、三沢F-35部隊の態勢確立時期は「全く見えない」現状と推定。
三沢で機体受入れの35th Fighter Wing第13飛行隊(Panther Pack)関係者は、
●第35航空団司令官は「F-35配備は日本と当地域への長年のコミットメントを改めて示すもの」「迅速な対処能力と同盟国との連携能力を強化」
●航空団の作戦群司令官は「敵防空網制圧SEAD部隊の伝統を忘れず、常に準備万端で戦闘能力を維持」
●同飛行隊長は「F-35はSEAD(又はWild Weasel)用に特注開発されたアセットで、F-16に後付けで必要センサーや兵器を追加した前機体とは完成度が全く異なる。更にF-35は、常にUp-Gradeされ続ける機体だ」
●同飛行隊員は「最大の変化は、個々の機体中心の考え方からネットワーク中心の考え方への移行だ。F-35は単なる戦闘機ではなく情報ノード。特に同盟国と協力する際は、各F-35がどうデータを収集&共有するかが非常に重要」
なお全く別の話題ですが、本件を報じる3月30日付米空軍協会web記事は、「F-35の三沢到着の数日前(3月24日)、米国防省は在日米軍と第5空軍の司令部を正式に分離し、第5空軍指揮官に中将を任命した」とも報じています。
この改編は、2024年4月の日米首脳会談(岸田バイデン)で合意された「軍事作戦と訓練協力強化のため在日米軍司令部の改編計画」に沿ったもので、2024年度末に創設された陸海空自衛隊を束ねる統合作戦司令部と、在日米軍司令部をペアとして日米の相互運用性を向上させる方向性に沿ったもので、在日米軍司令官の5空軍司令官「兼務」を解除して職務に集中させるものです。
(ちなみに、現在中将の在日米軍司令官の「大将」格上げも見据えた人事配置済。ただ韓国との関係もあり慎重に調整準備中)
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「まんぐーす」は、F-35調達の遅れから、米空軍三沢へのF-35配備はもっと遅れると考えていましたが、嘉手納F-15C後継のF-15EX配備も遅れていることから、体面を気にした米国防省と米空
軍が、三沢F-35への初号機配備を、少数ながら何とか形だけ間に合わせた・・・と解釈しております。
この後の追加F-35の三沢到着と運用態勢確立は、英国Lakenheath基地の状況からして2030年頃までかかるのでは・・・と推測しています。でも在韓米軍の様に、三沢からの中古F-16追加で「F-16スーパー飛行隊編成だ」とアピールし、北方移動させて韓国側をなだめている朝鮮半島体制と比べると、日本は米から重視されてると思います
「在日米軍と第5空軍の司令部を正式に分離」に伴う各司令官人事ですが、今年2月4日付記事の末尾に追記したように、
●在日米軍司令官は引き続き、Stephen F. Jost空軍中将です。この方は「戦闘機パイロットの王道」を歩む「サラブレッド中のサラブレッド」のピカピカ逸材(50代半ば)で、ポストの「大将」格上げに対応可能な人事配置となっています。
Jost中将ご紹介「前任者から6歳も若返り」→https://holylandtokyo.com/2024/03/27/5745/
●また、新しい第5空軍司令官には、前太平洋軍司令部の参謀長で、嘉手納勤務が過去3回ある戦闘機パイロットのJoel L. Carey空軍中将が3月24日に着任しています。
三沢米空軍のF-35部隊編成動向
「F-35到着まで穴埋めローテーション」→https://holylandtokyo.com/2025/05/16/11563/
「在日米軍戦闘機変更を発表」→https://holylandtokyo.com/2024/07/05/6097/
在韓米空軍内のF-16北方移転
「三沢F16が韓Osan基地へ移転開始」→https://holylandtokyo.com/2025/07/15/12194/
「今秋更に31 機北方移動」→https://holylandtokyo.com/2025/05/21/11446/
「在韓米軍も戦闘機の配備変更へ」→https://holylandtokyo.com/2024/08/13/6164/
在日米軍司令部と5空軍司令部の分離
「両司令官の人事」→https://holylandtokyo.com/2026/02/04/13865/
「両司令部の分離」→https://holylandtokyo.com/2024/03/27/5745/


