ロッキード社がJASSM 等の1/10の価格で開発中
対中国で多数の目標をより安価に効率的に攻撃狙い
この背景には、各種War-Gameや机上演習から、対中国作戦に必要な兵器数量を見積もった結果、現有の高価な JASSMやLRASM 等の対地対艦ミサイルでは数量が圧倒的に不足してコスト負担も重いことから、より安価で迅速調達可能な攻撃兵器確保が喫緊の課題だとの指摘が相次いでいることがあります
3月6日付米空軍協会web記事によれば
●CMMT は基本バージョンが1発約2300万円で、JASSM等の1発約2億3千万円と比較すると約1/10の価格を予定し、センサーから弾頭まで多様な搭載物と任務に適応した推進燃料を選択可能な「モジュール性」と、「open mission systems architecture」で最新の民生技術の迅速な取り込みが可能な兵器を特徴として開発が行われている
●標準CMMTは全長96インチ(約240cm)で、F-35内部武器庫に収納可だが、追加燃料を搭載すれば長くなる。最高速度は亜音速で、航続距離は「数百マイル」。全バージョンで、前部と後部は同形状となる
●CMMT は既に機体からの投下試験を終了し、今夏に更なる別試験を計画中で、爆撃機や戦闘機には標準的パイロンや回転式発射装置に搭載される。同社担当幹部は、「1年以内に準備完了も不可能ではない」とイベントで言及した
●またCMMTは、輸送機C-17とC-130貨物室からパレット搭載の巡航ミサイルを投下する「Rapid Dragon」計画への適用も検討されており、JASSM 使用時には9発投下だった搭載数が、CMMTなら同サイズパレットに 25発を搭載可能で、4パレット搭載可能な空軍輸送機は1機に100発のCMMTが搭載可能な計算となる。
●空軍は、「Franklin」計画で「Rapid Dragon」構想を継続しようとしており、CMMTに期待が集まっている
●CMMTの特長の一つはモジュール化追求だが、各部位を海外を含む異なる場所で製造し、最後に1つの施設で簡単に組み立て可能な点がポイントで、「液体燃料と弾頭を最後の瞬間に組み込む」方式に同幹部は言及している ●同社は 2024年秋の同種イベントで、JASSM の射程延長版JASSM-ER (Extended Range) の射程を更に延長する「JASSM-XR」を発表展示しており、ハイエンドとローエンドの両側面で軍ニーズへの対応を図っている
米空軍は他にも低コスト&大量生産可能な兵器開発中
●米空軍は最近「Enterprise Test Vehicle program」を開始し、4社提案から|Anduril Industries」と「Zone 5 Technologies」に絞り込み、例えばAnduril社は、CMMTに似たコンセブトのモジュール式低コスト巡航ミサイル「Barracuda」シリーズの構想を持っている
●(今年1月22日のブログ記事でご紹介→)Northrop Grumman 社が2023年に米空軍と契約し、2026年連用開始を目指し開発中のSiAW(Stand-in Attack Weapon)も、従来兵器より安価に大量調達可能な長射程兵器を目指すもので、F-35・B-21・F-15E への搭載を予定している
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価格が1/10というCMMT 巡航ミサイルの性能が気になりますが、公開されている写真で見る限りJASSMやLRASM と同形状で、どの部分の性能を抑えてコストダウンを図っているのか良く分かりません
しかし、日本も迷うことなく、CMMTにアプローチすべきだと思います。
NG社開発中の2026年配備を目指すSiAWなど
より安価で迅速調達が可能な攻撃兵器確保を目指し
「Stand-inミサイルSiAW」→https://holylandtokyo.com/2025/01/22/6591/
「新たなStand-off兵器開発に情報収集」→https://holylandtokyo.com/2022/09/09/3624/

