2020年12月成立の法律で求められた報告
米国情報機関全体の情報集約をルビオ上院議員らが要求
4日付Military.comは、米海軍操縦者を中心に増加しつつある「UFO」(またはUAP:unidentified aerial phenomena 未確認空中現象)の目撃証言等を受け、有力議員提案で2020年12月に成立した法律が米国情報関連機関に対し、UFO関連情報の集約レポートを180日以内提出を求めている件を取り上げ紹介しています
この件は、2020年4月に米海軍が初めて公式に、訓練中の空母艦載機FA-18が目撃・撮影した3件のUFO(未確認飛行物体)映像(2004年11月と2015年1月2件)を公開したことで大きな注目を集めましたが、それ以前から米海軍操縦者を中心とした目撃情報等が増加しており、2007年から12年にかけ「Advanced Aerospace Threat Identification Program」を国防省が米海軍に命じて実施した経緯もあります
報道では、米海軍がこれらUFOやUAP目撃情報を部隊から公式報告させるフォーマットや報告要領を定めた結果、例えば2014~15年の間に米東海岸沖で空母艦載機がUFOと衝突直前にまで至った事象や、2004年に西海岸サンディエゴ沖で「腕時計型」の大型空中浮遊物体が目撃されている事象などが米海軍内で公式報告されているらしいです
最近では、2020年8月にDavid Norquist国防副長官が「Unidentified Aerial Phenomena Task Force」を編成し、国家安全保障上問題となる空中からの脅威を把握する目的で情報収集を開始し、この背景には地球外に由来する未確認物体だけでなく、中国やロシアが開発する新技術由来の飛行物体の可能性も想定されていると言われているます
4日付Military.com記事は議員立法について
●共和党のルビオ上院議員などにより提案され、2020年12月に成立した「2021年情報授権法」は、米国情報機関によるUFOやUAP関連情報収集により多くの資源を投入することを定め、更に法案成立後180日以内に、国防省やFBIや関連情報機関がUFOやUAFに関するレポートをまとめて報告するよう命じている
●報道によればこの報告書は、公開情報の報告書としてまとめられ、添付資料として一部が秘密情報扱いになる模様である
●同報告レポートを求める法案は、「潜在的な脅威であるのにもかかわらず、米国政府機関内に、UFOやUAF関連情報収集・整理・分析に関する統一された包括的プロセスが存在しないことを懸念する」と提案理由を述べ、
●同報告書には「関連情報がどの機関によって収集保管されているかに関わらず、全ての画像地理情報、電磁波信号情報、人的情報、文書や写真等々の情報を対象として取りまとめる」ことを求めている
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一方でMilitary.comは2020年末に、「2020年で最も奇妙でばかげた軍事記事10本」と題した記事をアップし、その筆頭で「米海軍による公式UFO情報3件発表」を取り上げています。
米本土上空の訓練空域で訓練することが多い米空軍ではなく、空母が移動する公海上空の様々な空域で訓練する空母艦載機による目撃情報が多いことが興味深い点です。
中国やロシアによる新兵器の可能性も含めることで、「鼻で笑う」「真剣に取り合わない」人達への説明材料にしている気もしますが、とりあえず結論は簡単に出ないにしても、各情報機関が知りえた情報を集約する仕組みの整理は重要だと思います
英国防省は2013年6月に
「地球外生物ETは存在しそうもない」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2013-06-22-1