海兵隊非公式マニュアル:無人機に偵察されたら

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戦場で敵無人機を見かけたらどう行動すべきか
有志による対処法のまとめ冊子96ページ
超改革志向の海兵隊の草の根活動

UAV対処.jpg7月29日付Military.comが、海兵隊関係者が非公式に開設しているwebサイトに、「敵の無人機から如何に身を隠すか:カモフラージュ手順」との冊子が公開されていると紹介し、安価で高性能で誰もが入手可能な無人機が地上部隊にとって大きな脅威になっている現状を踏まえ、「公式」レベルに成熟させる前段階として、関係者が手探りの努力を続けている様子を紹介しています

6月末にwebサイト上で公開された冊子は、11名の経験豊富な現役及び退役海兵隊員の協力によりまとめられたもので、冊子のタイトル通り、地上部隊が敵無人機から発見されないようにするにはどのように行動すべきかについて、よくある質問や基本的な行動指針をまとめた「SOP:standard operating procedure」形式となっています

David Berger海兵隊司令官は「超改革派」として知られ、「戦車部隊の廃止」や「2種類の長射程対艦対地ミサイル(地上発射トマホークとNaval Strike Missileの地上発射版)導入を最優先事業とする」など、海兵隊の在り方を根本的に見直す勢いですが、「草の根」の動きもご紹介いたします

7月29日付Military.com記事によれば
marine.jpeg米海兵隊は、まだこの種のマニュアルを公式にまとめていないが、本非公式マニュアルの著者の一人である米海兵隊のWalker Mills大尉は、このような流れはよくあることだと述べ、自身が小隊長時代に参加した、無人機RQ-11を敵の偵察無人機として見立てた部隊演習の教訓を踏まえて執筆したと語っている
同大尉は演習経験を振り返り、安価で小型無人機センサーによる偵察に対し、地上部隊が如何に脆弱かを身を染みて痛感したと語り、「無人機は地上の海兵隊員を本当に簡単に発見できる」、「無人機からの位置情報を使えば、迫撃砲で簡単に攻撃できる」と述べ

冊子作成の中心人物であるBrendan McBreen退役海兵隊中佐が、Mills大尉や海兵隊の基礎訓練学校の教官などに声をかけ、同中佐の問題意識に共感した彼らは積極的に自らの考えをまとめて提供し
戦いの様相が目まぐるしく変化する現状において、海兵隊員全員が準拠すべき公式マニュアルを定めることに米海兵隊は極めて慎重にならざるを得ず、その点を寄稿したMills大尉らも理解している

●同冊子の記載内容は、例えば・・・
marine2.jpeg— 部隊員が無人機を発見した際、仲間にそのことを伝える「暗号:隠語」を準備しておけ。また、無人機から身を隠すカモフラージュ実施を部隊に命じる暗号や、無人機を攻撃する暗号も準備しておけ
— 効果的なカモフラージュ法→ 従来から実施しているヘルメットに草を模した偽装をしたり、車両に偽装ネットをかけるのに加え、熱源放出防止の措置などを実施

— 各隊員が携行する小銃にも色を塗って偽装し、車両は分散して駐車せよ
— テントは単に偽装ネットで隠すだけでなく形が上空から確認できないように注意し、熱源法主防止シートを使用することにも着意せよ。等々
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公開されている非公式Webサイトは
→ 2ndbn5thmar.com で
同サイト内の96ページの冊子現物は
→ http://www.2ndbn5thmar.com/camouflage/SIGMAN%20Camouflage%20SOP%20200630.pdf

Berger.jpg無人機を撃退する兵器の開発が盛んですが、このような兵士の基本動作から見直すこともおろそかにはできません。前海兵隊司令官は、対テロ任務ばかりの20年間で、海兵隊部隊からカムフラージュ(偽装・欺まん)のノウハウが失われたと嘆き、野戦指揮所のカモフラージュもきちんとできない現状を嘆いていたところです

David Berger海兵隊司令官の「超改革」姿勢が前線部隊の若手士官らを刺激し、このような「草の根」活動を呼び起こしていることに組織としての「胎動」を感じます。やっぱり組織のリーダーが熱くないと、組織は動きませんね!!!

米海兵隊の変革関連
「米海兵隊は戦車部隊廃止へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-25
「2つの長射程対艦ミサイルを柱に」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-06
「前司令官:基本的な防御手段を復習せよ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-10
無人機撃退兵器
「ドローン対処を3-5種類に絞り込む」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-12-14

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