豪軍も無人ウイングマン機を2020年初飛行へ開発中

Airpower Teaming S.jpg1日、豪州で開催中のAvalon航空ショーで、豪軍用のウイングマン無人機を同軍と共同開発中のボーイング社幹部が2020年初飛行に向け準備を進めている「Airpower Teaming System」のコンセプト映像を公開しました
このウイングマン無人機計画は、米空軍が2016年に公開した「Air Superiority 2030 road map」構想の中で「Loyal Wingman計画」と呼んだ考え方と同じで、編隊長パイロット搭乗友人機の僚機(ウイングマン)として行動する無人機を開発しようとするものです
この無人ウイングマン機はAIで自律的に飛行し、編隊長機と共に行動して編隊任務を遂行し、場合によっては編隊長機に先行して敵情報を収集したりすることも想定されています
Airpower Teaming Sys2.jpgまた無人僚機には、空飛ぶ弾薬庫や高性能センサー機であったり、電子妨害に特化した役割を担ったりなど、任務に応じて様々な機能をモジュール化して機体に組み込んで多様な任務に応用するなどのイメージもあるようです
なんといっても豪州軍で、しかも2020年には初飛行とのスピード感にびっくりですので、細部は不明ながらとりあえずご紹介しておきます
1日付Military.com記事によれば
ボーイングが公開した情報によれば、同無人機は第5世代機だけでなく、第4世代有人機のウイングマン無人機として、人工知能で自律的に活動する新たなコンセプトの機体である
●同航空ショーでの展示では、全長約12mで2000nmの連続飛行が可能で、「AIにより自律的に飛行して編隊長機や有人機をサポートしつつ、多機とは安全な間隔を保ちつつ飛行する」と説明されている
ボーイング社公開のコンセプト映像40秒

ボーイング社CEOのDennis Muilenburg氏は今回の発表に併せ、このAirpower Teaming Systemは、米国以外の企業で設計・製造される初めての(恐らくボーイング関連の)無人機であるとツイートし
●また同無人機に関しロイターは、WW2以来、豪州が開発にかかわる初めての作戦機になると報じており、ボーイングが約30億円を投資しているとも紹介している
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Airpower Teaming Sys3.jpg米空軍の「Loyal Wingman」計画は、2016年の「Air Superiority 2030」発表以来、米空軍研究所が2018年3月に公開した想像映像程度で、どうなっているのかさっぱりわかません。
まさか豪軍に完全に先を越されているとも考えにくいですし、もしかしたら米豪で開発を分担しているのかもしれません。 続報に期待いたしましょう
「Air Superiority 2030」関連の記事
「空軍研究所が関連映像公開」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-31-3
「PCA検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08
「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2

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