トランプ大統領が国家宇宙評議会を設置

Space Council.jpg七夕の7日、トランプ大統領が「国家宇宙評議会:National Space Council」を再設置(re-establish)する大統領令に署名しました。
ホワイトハウスで行われた「署名式」には、米国が宇宙開発で世界をリードした「往年の栄光」を象徴すべく、あのアポロ11号で、アームストロング船長(故人)に続き人類で2番目に月面に立ったBuzz Aldrin元宇宙飛行士(退役大佐:87歳)がゲストとして参列しています
大統領令によれば、この国家宇宙評議会は、最初の1年間で大統領に対し、米国の宇宙活動に関する長期計画と勧告を含む報告書を提出するよう求められています。
また同評議会のメンバーは、ペンス副大統領を評議委員長に据え、国防長官、国務長官、国土安全保障省、国家情報局長(DNI)、NASA長官、そして統合参謀本部議長で構成されます。
署名式でトランプ大統領は
Space Council2.jpg●この評議会は、我が政権内で宇宙政策を導く中核ハブとして機能する
かつて米国は、宇宙分野におけるパイオニア国家であり続けた。
●我々は宇宙での活動を始めたが、決して完成したわけではなかった。途中で立ち止まってしまったのだ。今日設置を命じた副大統領をリーダーとする評議会は、宇宙活動で米国をリーダーの位置に戻す役割を担う
●世界への明確なメッセージだ。米国はあの誇らしい伝説的な指導的立場を取り戻す
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トランプ大統領の発言からは、米国が宇宙分野で1番の地位にない危機感があふれていますが、中国は衛星打ち上げ数で、また軌道を柔軟に変更する衛星の運用など、米国に危機感を与えるに十分な状態で、ロシアも活発に活動しているようです
Space Council3.jpg何ができるのか、何がしたいのかよくわかりませんが、政府として宇宙ドメインへの資源配分を交通整理する必要があるのでしょう
しかしこの大統領令には様々な評価があり、報道では評価する声もあれば、また余計な意思決定階層を積み上げただけだとの辛辣な声も紹介されています。
米議会では米空軍に集中する宇宙活動を空軍から独立させる案が議論されるなど、宇宙への取り組みを再検討する動きが各所で見られます。日本ではさっぱり見られませんが・・
宇宙活動の変化
「宇宙戦本Ghost Fleet」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-08
「衛星小型化は相殺戦略でも」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-01
「民間企業も交え大規模演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-05
「中国版X-37B?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-15
「米空軍から宇宙部門実質独立プラン」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-22-1
「米空軍はA-11設置で対処」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-18
「商用データも活用へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-20-1
「米空軍宇宙活動アピール年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-24

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