クリスマスのお休みでネタ枯れなので、米軍事情報サイト「Military.com」が提供しているシリーズ「5 Things You Don’t Know About」を久々にご紹介します
このシリーズは軍事装備品を映像と共に、5つの豆知識から学ぼうとするもので、これまで5つほどご紹介してきました。過去の記事は末尾をご覧下さい。
今日のテーマは「米海軍潜水艦」で、全く相互に関連性のない5つの話題でアプローチします。聞き取りの間違いにはご容赦を・・・
5つの視点は、戦略原潜搭載の核兵器の威力、潜水艦手当は誰が考案、米潜水艦での最長連続任務期間、最も高価な金銀運搬記録、米海軍の原子力潜水艦喪失事故です。
映像は約6分半です。
話題1
●米海軍が現在使用する戦略核兵器搭載オハイオ級原潜1隻で、広島型原爆の約3000倍の破壊力の核兵器を搭載している
●オハイオ級原潜は24発のトライデント2型SLBMを搭載しており、各ミサイルが4個の小弾頭を持っており、計96個の小弾頭がオハイオ級に積み込まれている
●小弾頭には複数の種類があるが、1個で広島型原爆の約30倍の威力があり、96X30=2880倍の破壊力となる
話題2
●潜水艦搭乗員への特別手当を最初に要求したのはセオドア・ルーズベルト大統領である。1905年のことだった
●潜水艦の可能性に興味を持った同大統領は、約2時間の搭乗視察を行い、その操作の難しさと精神的な負担の大きさを痛感し、視察後直ちに特別手当を予算化すると発表した
●資格を取得した乗員は月10ドル、加えて潜水業務1日につき1ドル。資格取得訓練中の兵士も月5ドルの特別手当を予算化し、人材の確保に勤めた
話題3
●戦略ミサイル原潜は連続航行勤務の期間が長いが、同潜水艦には通常2クルーがアサインされ、一方が任務で、他方が地上で休養や訓練や任務準備を行う
●通常のミサイル原潜の1回の平均任務期間は70日間だが、2014年に行われた連続140日間任務が最長記録となっている
話題4
●太平洋戦争時、真珠湾奇襲攻撃後の日本軍の電撃南方侵攻により、フィリピン駐留米軍は補給物資を入手することが困難になった
●そこで米軍は潜水艦で弾薬等の輸送を行ったが、フィリピンからの帰路には、積み荷を降ろした後のスペースに砂袋等を詰めて潜水が出来るように重量を増やしていた
●いよいよフィリピンでの地位が危うくなってきた米国は、フィリピンから金銀約10億円分を潜水艦に搭載し、ハワイまで避難させた
話題5
●米海軍の原子力潜水艦が失われた事故は、過去に2件ある
●1963年に129名が死亡した事故があり、これが潜水艦事故史上で最悪の人的犠牲事故である。もう1件は1968年で99名の乗員が犠牲となった
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戦略原潜の1回の平均任務期間が70日間だとは知りませんでした・・・・。戦略原潜には、女性の配置を始まっているらしいですが。
この他にも「5つの視点で学ぶ」シリーズには、以下で紹介した以外にも、「空母」「米海軍」「地雷」などが公開されています。ご興味のある方はどうぞ
映像で5つの視点から学ぶ
「火炎放射器」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-11-2
「負傷者救出ヘリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-07
「B-2爆撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「AK-47ライフル」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-28
「原子力潜水艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-1
映像で見るシリーズ
「わずか12㎏の兵器搭載地上ロボット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-09
「防空&ミサイル防衛の融合IAMD」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27-2
「威力強烈:AC-130」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-06
「CASの歴史を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-19
「イメージ中国軍の島嶼侵攻」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-06
「泣ける:帰還兵士と犬との再会」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-05
「レーザー兵器試験@ペルシャ湾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-13