ポーランドに長距離巡航ミサイル輸出へ

米国が対ロシアに積極的な兵器輸出へ!?
日本も欲しい・・・・!
JASSM-ER6.jpg11月28日、米国務省がポーランドへの最新ステルス長距離巡航ミサイル「JASSM-ER」の輸出を承認すると発表し、議会の最終許可手続きが残っているものの、実質的に対ロシアの最新兵器輸出が決定しました。
ポーランドは同ミサイルを、空軍のF-16戦闘機に搭載して使用する構想を持っており、射程が900km以上とされる性能からすれば、対ロシアの力強い戦力になると考えられます。
日本にも欲しいなぁ・・との思いを込め、ご紹介致します
米国務省の発表概要
JASSM-ER3.jpg●11月28日、米国務省の武器輸出を管轄する国防安保協力庁(DSCA)は、70発の「JASSM-ER:Joint Air-to-Surface Standoff Missile-Extended Range」に関連装備等を含め、約220億円でポーランドに売却する事を承認したと発表した
●ミサイル以外の関連装備には、同ミサイル搭載のためのF-16戦闘機改修キット、シミュレーター、試験車両等々が含まれている
●最終的に議会主任を得る必要があるが、売却承認についてDSCAは「NATO加盟の同盟国の安全保障を改善することで、米国の安全保障上の目的達成と外交政策に貢献する」ものと声明を出している。
●そしてポーランドについて声明は、「中欧の政治的安定と経済的発展の重要な原動力」だと表現している
●JASSM-ERを製造するロッキード社は、初期型のJASSMを含め、既に2000発の同ミサイルを米空軍に納入しており、「高価値で強固に防御された目標攻撃用」としての役割を果たすミサイルと説明している
●なお「JASSM-ER」は、原形である「JASSM」の2.5倍の射程距離を有している
「JASSM-ER」に関する補足説明
JASSM-ER5.jpg前身のJASSMは1995年から開発が始まり、実験の失敗等で紆余曲折はあったが2001年に初期量産を開始。敵防空網の射程外から発射され、強固な構造を持つバンカーや、ミサイル発射機などの攻撃を行う目的を持つ空中発射ミサイル対艦ミサイル版のLRASMもある
低コストの開発を念頭に、画像赤外線センサーは陸軍の対戦車ミサイル「ジャベリン」から、ターボジェット・エンジンは対艦ミサイル「ハープーン」からと、既存部品を多用している
航空機から投下されると翼を展開、ターボジェットを始動する。途中、INSとGPSにより誘導され、レーダーに見つかりにくい低空を速度マック0.8で飛行する。
目標に接近すると画像赤外線センサーにより目標を識別、急上昇してから70度の角度で急降下、突入破壊する。命中精度CEPは約3m
JASSM-ER9.jpg●中央部分の弾頭はタングステン製454kgの貫通モード、または爆風・破片モードを選択可能な多機能弾頭で、貫通力はBLU-109Bと同等とされる
地下施設や強固な施設には貫通モードで、ミサイル発射機やレーダー施設に対しては上空で爆発して爆風と破片を放出する
●搭載可能な航空機は、B-2、B-1、B-52H爆撃機、F-15E、F-16戦闘爆撃機など多様
●「JASSM-ER」と「JASSM」の違いは、より大きな燃料タンクと効率の良いエンジンの搭載で射程距離が2.5倍の575マイル(約925km)に延伸したこと。またGPS妨害に対抗できる機能を付加したこと。更にデータリンクを追加装備したことである。
●「JASSM-ER」と「JASSM」は7割が共通部品で構成されており、製造コストの低減に貢献している。
●米空軍は2020年台の製造終了までに、2,400発のJASSM(1発約1億円)と、3,000発のJASSM-ER(1発約1.6億円)を購入予定
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「JASSM-ER」の射程距離である約900kmという距離は、第一列島線から中国大陸を攻撃できる距離です。
従って、中国防空網の脅威外からの攻撃が可能な兵器と言うことで、F-35やF-22には搭載する計画はありません
JASSM-ER8.jpgしかし思います。70発を関連装備を含め僅か200億円で購入可能な高性能兵器です。何とかF-15JやF-2に搭載可能にして、有効活用できないものでしょうか?
1機が100億円以上する戦闘機の数を減らしてでも、平時からグレーゾーン付近でしか活躍が期待できないであろう戦闘機の要求性能を落としてでも、この様な長射程兵器を導入する方向に、考え方を改めていくべきと考えます
米国も輸出に前向きになったようですし、費用対効果の面でも、日本の置かれた地理的な戦術環境からしても・・
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「空中発射巡航ミサイルの後継」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-12-1
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「新対艦ミサイルLRASM」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-19

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