7日、3機の大型ステルス爆撃機B-2が、1年ぶりにグアム島のアンダーセン空軍基地に飛来し、米太平洋空軍は「地域に慣熟するための訓練」を行うと発表しています
折しも、20日から28日にウラジオストック沖の日本海で、史上最大規模の中露海軍共同演習「Joint Sea 2015 II」が行われるタイミングであり、勝手ながら「中露海軍演習を牽制するための展開」と個人的に判断しております
10日付米空軍web記事によれば
●7日、3機のB-2爆撃機は225名の空軍兵士と共に、アジア太平洋地域に習熟するためミズーリ州のホワイトマン空軍基地から到着した。
●この訓練のための爆撃機派遣は、米国の戦略爆撃機が、常続的に地球規模のコミットメントを維持しており、インド・アジア太平洋地域に対しても同様である事を示すものである
●米空軍のGSC(地球規模攻撃軍:Global Strike Command)は、定期的に爆撃機をアンダーセン基地に展開させ、太平洋軍司令官等に長距離攻撃能力を与え、潜在敵対者に対する抑止力となっている
●もっと情報が欲しい方は、太平洋空軍の広報担当室へ:電話808-448-3219
14日付米空軍協会web記事は更に
●(保有機数が少ない)B-2爆撃機は、爆撃機をローテーション派遣するCBP(Continuous Bomber Presence)としては派遣されていないが、定期的にグアム島への展開訓練を行い、抑止と有事への備えを行っている
●B-2爆撃機のグアム島への展開は、最近では2012年1月、2014年の夏に続くものである。
●展開中B-2爆撃機チームは、太平洋地域の地理や飛行場に慣熟し、太平洋空軍との指揮統制訓練や空中給油、爆弾搭載訓練も併せて行う
中露海軍共同演習の概要
●演習には、初めて強襲着上陸訓練が含まれる。海上脅威対処のほか、防空や対潜水艦作戦も訓練、陸海空領域での戦術訓練
●両国海軍から20隻の多様なタイプの艦艇(中国海軍は7隻)、航空機やヘリが参加する
●中国海軍艦艇のウラジオ訪問、文化交流行事、スポーツ大会が含まれる
●演習名は「Joint Sea 2015 II」で、「Ⅰ」は今年1月に地中海で実施済み
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B-2爆撃機と中露海軍共同演習を無理矢理絡めて説明している気もしますが、20日木曜日からの共同演習は、初の着上陸作戦演習を含むそれなりの規模です。
ご紹介した電話番号は、米空軍webサイトに掲載のものですので、ご興味のある方は・・・
B-2爆撃機が当該演習中に日本海へ飛来し、緊張を高めない程度にプレゼンスを示してくれれば・・と希望します
そして少しはまともに報道され、日本の「平和ぼけ」解消に役立てば・・・とも思います
「中露海軍共同演習の概要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-07-18-1
B-2爆撃機関連
「グアムに爆撃機受入れ部隊常駐へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-06-13-1
「映像:B-2を5点で学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-01
「B-2の世界展開派遣再開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-23