6月30日、韓国国防省は空中給油機4機の機種選定結果を発表し、エアバス社のA330 MRTTを購入する事が明らかになりました。
対抗馬として、米空軍が採用したKC-46AとイスラエルのKC-767が戦ったようですが、欧州製に軍配が上がりました
日本と同様に、韓国も主力兵器は米国製を導入してきた経緯がありますが、様々な思惑も有り、純粋な性能等の比較も有り、この様な結果になったようです
以下紹介する報道記事も、「次は日本が戦場だ」と表現していますが、日本での空中給油機選定はKC-46AとA330 MRTTのどちらに軍配が上げるのでしょうか
30日付Defense-News記事によれば
●韓国の国防調達計画庁は6月30日、空中給油機の選定作業の結果、エアバス社(Airbus Defence and Space)のA330 MRTT(4機)を約1600億円($1.33 billion)で選択したと発表した
●国防調達計画庁は発表で、同機の搭載量や人員輸送能力、価格や性能の評価が高かったと述べた
●A330 MRTTは、同社の旅客機A330-200を空中給油機に改修したもので、韓国軍初の空中給油機導入となる
●韓国は従来、特に空軍は米国製兵器を調達してきたが、欧州のエアバス社も最近韓国市場への参入を始めている。2009年にはエアバス社と韓国航空工業KAIが輸送ヘリを共同開発して公開しており、また今年3月には約300機の軍民両用ヘリを両社共同で生産することに合意していたところ
●破れたKC-46Aを製造するボーイング社は、2017年までに18機を米空軍に納入し、最終的に179機を同軍に納入する以外の買い手を見つけられないでいる。
●一方のA330 MRTTが、既に英国、UAE、サウジ、シンガポール、豪州で採用されることが決定しており、インドとフランスとも交渉中と言われる中で。
●次に両機種は、日本で戦うことになる。
///////////////////////////////////////////////////
ネット情報を寄せ集めると
●給油可能量の差が勝敗を分けた模様。積載燃料量は、A330 MRTTが111トン、KC-46Aは96トン
●また、A330は一度に300人以上の兵力と45tの貨物を輸送できるが、KC-46Aは114人の兵力しか輸送できない。
●更にA330には、ミサイル回避機能があるらしい。
A330 MRTTとKC-46Aの対決は、結果に納得しない両企業の訴え合戦で、米空軍が3回機種選定をやり直す「泥沼」に陥った「因縁の対決」です。
国際市場での売れ行きや、上記の給油量等から見れば、価格は不明ながらA330の方が良さそうに見えますが、日本はどうするんでしょうか?
米空軍によるKC-46A選定のゴタゴタ記録
「KC-X決定!泥沼回避可能か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25