米国の反撃?北朝鮮のネット網は既に大混乱

obama-NK.jpg22日付Defense-Tech記事によれば、22日、北朝鮮国内のインターネット網は「crashed:大混乱」状態にある模様です。
21日にオバマ大統領が、Sony Pictures Entertainmentへのサイバー攻撃を北朝鮮によるものと断定し、「サーバー領域での野蛮な行為により、(北朝鮮は)とても高い代償を払うことになろう。これは重大な事案であり、相応の対処を行う」と宣言した翌日の出来事です
キューバとの国交回復で新味を打ち出したオバマ政権は、今度は味方のいない北朝鮮叩きを始めました。
ホワイトハウスの「点数稼ぎ」にも見える唐突な動きですが、、北朝鮮が悪者であることには変わりはなく、オバマ政権の主張にまずは耳を傾けましょう・・・
Sony Pictures Entertainmentの被害は
●北朝鮮の仕業で世間に公開された内部情報には、ハリウッド業界関係者の内緒の会話や、俳優への報酬額が含まれていた
●例えば、著名なプロデューサーであるScott Rudinが、Angelina Jolieの事を「悪童」とこき下ろしている会話や、オスカー女優であるJennifer Lawrenceへの報酬が、とある映画では相手男性俳優より格段に低かったことなどが暴露されている
FBIの分析結果によれば
Obama-NK2.jpg●ソニー関連企業への攻撃に使用されたソフトは、北朝鮮関係者が以前開発したとFBIが承知しているソフトとの関係が明白である。例えば、ソフト内のプログラムや暗号アルゴリズム、データ破壊手法やネットワークへの侵入手法がそっくりである
●また、北朝鮮が以前サイバー攻撃活動で使用したのと同じインフラを経由して今回の攻撃が実施されている。例えば、今回の攻撃に使用された複数のIPアドレスは、北朝鮮のものと知られているサイバー攻撃関連のIPアドレスと通信している
●更に、ソニー関連企業攻撃に使用されたツールは、昨年3月に韓国の銀行やメディアへのサイバー攻撃に使用されたものと同様のものである
CSISのJames Lewis研究員によれば
Obama-Sony-NK.jpgオバマ大統領が会見で、サイバー野蛮行為とサイバー戦争(cybervandalism and cyberwar)を明確に区分し、今回の北朝鮮の行為を「野蛮行為、暴力行為、蛮行」と位置づけたことは適切である
●サイバーの世界にもある種の国際共通認識があり、(反撃として)武力行使するためには、死傷者が出たり破壊行為があったりすることが必要と考えられる
●北朝鮮のソニーへの攻撃に対する鑑識結果によれば、イランが2012年にサウジの石油会社Aramcoに対して行った当時世界最大規模のサイバー攻撃に使用されたソフトと似ている
同石油会社の3/4のPCから全てのデーターを消去し、米国国旗を燃やす画像に差し替え、大きな損害をもたらしたサイバー攻撃だった
●この類似から考えると、サイバー裏社会にサイバー攻撃ソフトの「ブラックマーケット」が存在するのではないか。そしてそこから攻撃兵器が各所に提供されているのではないか
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反日映画「Unbroken」を作った米女優Angelina Jolieが、北朝鮮のお陰で、米関係者の間で「悪童」扱いされていることが暴露され、痛快ではありますが・・・
サイバーの世界で起こっていることは外から良く分かりませんが、今後本件に関する報道等に注目です
米大統領が明確に「相応の対処」を宣言したのですから・・・
cyberStuxnet.jpg一方で、北朝鮮が悪者であることは間違いありませんが、オバマが自己中心的に、同盟国等にも(たぶん)相談することなく、「点数稼ぎ」にも見える唐突な行動に出たことを、日本は忘れては成りません。
日本が北朝鮮と難しい交渉を行っている最中に、スタンドプレーに走るオバマ政権・・・

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