10日、米海軍研究室のMatthew Klunder室長(海軍少将)が記者団と懇談し、9月からペルシャ湾上の試験施設で実施してきたレーザー兵器(LaWS:Laser Weapon System)の試験が予想以上の成果を収めていると語りました
気象条件の影響を受ける「レーザー兵器」ですが、1発1ドル以下で、弾薬の補充が不要で、威力のコントロールが細かく可能で、周辺被害を極限など、様々な利点もある兵器ですのでその状況をご紹介します
11日付Defense-Newsによれば
●Klunder室長は、海上試験施設Ponceに設置されたLaWSの試験は、ペルシャ湾の高湿度や厳しい海上条件にも関わらず、小型船舶や無人機に対し予想以上に機能したと語った
●LaWSは一人の兵士によって操作可能で、スクリーンを見ながらゲーム用のコントローラーで扱える。「X-boxやPS4で遊べる人なら、誰でも操作できる」と室長は説明した
●また室長は、レーザーの出力をコントロールすることで、単に目標を幻惑させるレベルから、30kw出力で機能不全や破壊することまで可能で、警告射撃から物理的撃破までの多様な選択肢が可能だと説明した
●海軍はレーザーの更なる出力アップを計画しており、沿岸戦闘艦LCSや駆逐艦に搭載する150kwレベル以上の出力を視野に入れている。なお、Ponceに設置されたLaWSは、開発と設置が約40億円で可能だったとのこと
●海軍はまた、レーザー兵器を航空機や地上施設に設置することを検討している
●ISRへのレーザーの活用も検討されている。レーザー望遠鏡(powerful telescope incorporated in LaWS)の研究である。Klunder室長は細部への言及を避けたが「ハッブル宇宙望遠鏡の海上版である」と説明した
●海軍システムの全体設計やシステム融合を担当するBryant Fuller少将は、レーザー兵器が全ての気象条件下で使用可能ではないことを認めている
●一方で、厳しい気象条件下では、多くの脅威も行動に制約を受けることも確かだとFuller少将は見ている
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全天候で活用は出来ないようですが、安くて補給の心配が無く、柔軟に威力をコントロールできる利点は捨てがたいです。
米国防省の将来研究開発の重点施策にも、必ず登場する分野ですので、今後も注目したいものです
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