F-35の簡易シミュレーターDMRT

DMRT.jpg1日付Defense-News記事は、ロッキード社が(恐らく)移動可能なコンテナ入りの簡易F-35用シミュレーターを開発したと報じています。
本格的なF-35用シミュレーターを備えた訓練施設は、世界で数カ所(only a few)しか建設されない計画であることから、このような訓練装置が出現した模様です。
F-35のような第5世代機にとって、シミュレーターは極めて重要です。理由の一つは、実環境下では高性能の5世代機に最大能力を発揮させる訓練が難しいためです。
また、各国とも国防予算が厳しい中、高価なF-35飛行訓練をこれまで通り継続することが難しいからです
1日付Defense-News記事によれば
DMRT2.jpg●F-35計画担当幹部達は、米国のみならず世界中でF-35が使用されることを夢見ているが、この高度なステルス機に習熟するには多くの訓練を必要とする
●一方、本格的なF-35用シミュレーターを備えた訓練施設は、世界で数カ所(only a few)しか建設されない計画であることから、世界中にF-35が普及したとしても、訓練状態を維持していく事が課題となる
●そこでLockheed Martin社は、DMRT(Deployable Mission Rehearsal Trainer)を開発し、パイロットに実戦に即した訓練と作戦計画の機会を提供する事を試みている
●DMRTはシンプルな構成で、2台のコンテナから出来ており、1台には2機分のシミュレーターが装備され、もう1台には空調機材と電源供給システムが搭載される。更に1台シミュレータコンテナを連結すれば、4機の飛行を再現できる
●ロッキード社の担当者は、DMRTを空母に搭載したり、前方展開先で使用することを想定している
●もちろん海兵隊のBeaufort航空基地のような本格的F-35シミュレーターには及ばず、ビジュアル表示はドーム式でなくホワイトボードを大きくしたスクリーンに映し出される。また操縦席は動かない。しかしソフトウェアは同じモノを使用している
DMRT3.jpg●試験的に使用しているエドワーズ空軍基地では、垂直離着陸可能なF-35Bを購入予定の英国操縦者が同機材で訓練している。
●またF-35を最終的には100機購入予定の豪州は、この簡易シミュレーターの購入を検討している模様である
●企業担当者は「空母や最前線の施設の不十分な航空基地で、操縦者が技術を維持するために役立つだろうし、実際の作戦計画を検証するためにも活用できるだろう」と語った
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まんぐーす注:本日使用している写真は、必ずしもDMRTの写真ではありません。「本格的」な装置の写真家もしれません・・・あしからず
日本はどうするつもりなのでしょうか? 戦闘機命派が強いですから「本格的シミュレーター」を考えているのかもしれませんが、戦闘機の重要性や有効性低下に鑑み、「簡易版」も是非検討して頂きたいものです
「5世代機の訓練には模擬が不可欠」
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-28-1

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