14日、米国防省F-35計画室(JPO)とエンジン製造のPratt & Whitney社は、6月に発生したF-35エンジン火災の原因を発表すると共に、新たに36台のF-35エンジンを発注することを同時に明らかにし、如何にもエンジン問題が収束したように装いました
エンジン火災の原因については、これまで関係者が発言してきた内容の範囲で追加の中身はなく、「今後具体的にどうするの?」に関しては修理&再設計するとの言及のみで、具体的な中身は検討中で何の進展が見られません。
もちろん、現在課せられている既存完成機に対する運用制限(G制限、速度制限、定期的な追加点検等)についても「変化無く」、ほぼ中断状態にある飛行試験への影響は今後も継続の模様です
15日付Defense-News記事によれば
●14日夕刻、F-35計画室JPOはPratt & Whitney社と協議の上、6月のエンジン火災の原因とエンジンの追加発注(第7ロット)について合意したと発表した。
●F-35計画室(JPO)はPratt & Whitney社と、問題のエンジンを搭載済みのF-35への対応と、今後製造するエンジンの再設計について協議を行っているところ
●エンジン火災の原因については、「特定の飛行機動によって生じるエンジンのmicrocracks」、「Prolonged rubbing into the material in the stator」、「(That)decomposed and superheated the titanium rotor, leading to excessive heating which started very small cracks in a titanium seal and then led to failure of the 3rd stage fan rotor」と表現し、亀裂が拡大して破損して機体の燃料系統を傷つけ火災を引き起こしたと説明した
●エンジンの第7ロット(36台分)の契約が成立したことも同日発表された。エンジン修理経費を含む第7ロットの契約価格は、昨年契約された第6ロットの価格より4.5%低下している
●なお第6ロットの価格も、第5ロットと比較すると、F-35AとCで2.5%、F-35Bで4.5%低下していた。第8ロットでも価格低下が見込まれている
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いまだ検討中のエンジン修復&再設計計画の問題を覆い隠すかのように、第7ロットエンジンの契約発表し、いかにも「順調」または「問題は解決した」かのような雰囲気作りを行っているようにしか見えません。
14日に発表があってからしばらく様子を見ていたのですが、運用制限解除の話はなく、修復&再設計の具体的な話もなく時は流れています。
「亡国のF-35」エンジン問題には、何の進展も無いのです
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