今も作戦名が無い対ISIS作戦

ISIS.jpg8日付米海軍協会web記事は、対イスラム国作戦の名称が未定な「異常事態」が続いているが、これは同作戦に命をかけて取り組んでいる前線兵士達の貢献をないがしろにするモノである、との批判を展開しています
直接的には、「作戦名称未定」のままだと、このような軍事作戦に一定期間貢献した兵士に通常与えられる「勲章」が授与できず、兵士の名誉を讃えることが出来ないのではないか、と読者に賛同を求めています
8日付米海軍協会web記事は
●かつてのイラクでの戦争には、「Operation Desert Storm作戦」や「Operation Iraqi Freedom作戦」との名称が定められた。しかし3度目となる今回の作戦には、未だ作戦名がない
●数週間前に、米海軍協会は「本作戦参加者にメダルを授与すべき」と訴え、大きな賛同を得ているが、その訴えをきっかけに「作戦名称が未定」であることがクローズアップされた
MQ-9-2.jpg●国防省のカービー報道官は作戦名に関する質問に対し、「現時点で作戦名を付ける計画はない」と回答した。これだけでも驚きだが、更に名前を付けない事への「説明が全くない」ことがより大きな驚きだ
●一方で、リベリアでのエボラ出血熱対処への活動には、早々に「Operation United Assistance」との名称が与えられている。名前のない作戦に関心を払う必要は無いのだろうか?
●現在に至っても名称無しの状態は、単に作戦に関する混乱した印象や相反するメッセージを米国内のみならず世界に与えることになっている
●オバマ大統領は9月10日の演説で、「がん細胞のようなISISを除去・消去するには時間が必要だ」と述べ、作戦の目的を明確にしている。この点で大統領は混乱していない
●ならば、なぜ国防省は混乱しているのか? 我々には全く判らない。しかし名称を付けるように訴え続ける事が必要だ。作戦名称付与は米国と増え続ける作戦有志連合に、政治的な明確さを与えることになる
作戦名が定まれば、次は参加した兵士に報いるようメダル(勲章)を制定すべきである。
911以降継続するイスラム過激派との戦いの継続だと主張する論者がいるが、それを間違った考え方だとは思わない。しかし第2次大戦では、複数の作戦メダルが制定/授与されている
米国の指導者達は、対ISIS作戦を何年にもわたる長期の作戦だと言及している。このように長期にわたり物理的攻撃を伴う作戦には、独立したメダルは相応しい
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F-22hardturn.jpg国防省のカービー報道官は「I know of no plans at this time to name it」と会見で語ったようです。なぜなんでしょうね・・・。もう少し本件は話題になっていいとも思うのですが
メダルや勲章だけでは兵士は報われないと思いますが、このような議論が公で行われる環境は必要でしょう。
確かに、複雑な様相を呈している対ISIS作戦ですが、国防省や米軍にはセンスの良い人がいるでしょうから、「トモダチ作戦」のようなアイディアを出してくれると期待いたしましょう

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