17日付米空軍協会web記事によれば、James空軍長官とWelsh空軍参謀総長が16日の米空軍協会総会で、イラクで実施中のイスラム国ISIS(又はISIL)への攻撃の8割は米空軍機が実施しているが、支援国の要望で細部は明らかに出来ないと語りました
これまで、「イスラム国」への攻撃が報道される際、その映像はペルシャ湾の米空母から発進するFA-18等ばかりだったのですが、その背景には本攻撃への関与を「公にしたくない」イラク周辺国への配慮があった模様です
17日付米空軍協会web記事によれば
●「イスラム国ISIS」への攻撃等を行う米空軍機が拠点とするイラク周辺国は、ISISへの攻撃を支援している事を世間に知られたくないとの意向を持っており、その意向に配慮した米空軍は攻撃の細部を語れないでいる
●16日の米空軍協会総会で米空軍長官と空軍参謀総長は、米空軍がISISへの攻撃の中心的役割を担っており、今後も継続するだろうと語ったが、飛行総数以外の細部は明らかにしなかった
●Welsh空軍参謀総長は、これまでに空中給油機が1000ソーティー、ISR機が500ソーティー飛行したと述べ、James空軍長官は、ISISへの攻撃の8割を米空軍機が実施したと語った
●両幹部は米空軍機のHost-nationへの配慮からそれ以上は語らず、他の総会参加米空軍幹部もコメントしなかったが、Welsh大将は命ぜられたことは何でも実施する準備が出来ていると述べた
しかし「名称未定作戦」への予算は必要だ
●15日Welsh空軍参謀総長は、オバマ大統領が先週発表したISIS作戦の名称が未定で、また同作戦への追加予算措置が議会で検討される兆しがないと語った。
●同大将は米空軍協会総会で、ISISへの作戦は2~3ヶ月の間であれば緊急事態対処予算でカバー可能だが、その後の追加予算が認められなければ、他の予算や部隊の即応体制を犠牲にして対応しなければならないと述べた
●参謀総長は2011年のリビア作戦(Operation Odyssey Dawn)を例に挙げ、同作戦の支出が州空軍アセット予算で主にまかなわれ、米空軍予算からも拠出を迫られたが、これにより米空軍全体の即応体制や訓練が大きな影響を受けたと注意喚起した
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作戦名が未決定で、追加予算に関する議会の支援も不透明で、周辺国も支援事実を公表したく無い作戦が対「イスラム国」作戦です。
どの国が米空軍機を受け入れているのか判りませんが、カタール、UAE、ヨルダン、クウェート等々でしょうか・・・
米国防省のwebサイトは、「ISIS」問題で埋め尽くされています。この問題の大きさが、日々増している印象です。
米国防省webサイト→http://www.defense.gov/
対ISIS作戦の特設ページ→http://www.defense.gov/home/features/2014/0814_iraq/
米軍はイラクで米国製兵器を攻撃?→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-10