米海軍省がNo2の性的問題2つで大揺れ！

本日は海軍省を巡る「sexual」な話題です
記事のタイトル通り、米海軍省のNo2に当たる次官：undersecretary of the Navyの代行者と次期候補者が、「sexual misconduct」や「sexual assault」関連で辞任や承認保留の事態になっています
最近「sexual」と名の付く問題が、海軍のみならず米軍全体（士官学校を含む）で連日のように報道され、国防省も対策を発表する等の大問題となっていますが、あまりにも「下ネタ」なのでご紹介を回避してきました。
でも米国は、フランスのように大統領でもスルーしてくれるお国柄ではありませんので、簡単に触れておきます
臨時海軍国防次官が更迭される
●15日メイバス海軍長官は、昨年6月から臨時海軍次官を勤めてきたRobert Martinage氏を、部下女性との「sexual misconduct」を理由に更迭した。Martinage氏は、Robert Work氏が国防次官を退任してCNAS理事長に就任して以降、臨時の次官だった
●海軍長官室は声明で「Martinage氏の職務遂行能力に対する信頼を無くしたため」と更迭理由を説明している。
●国防省関係者によれば、Defense Newsがスクープした部下女性との「不適切な行為」により海軍長官が判断した模様。海軍省関係者はコメントを避け、どのポストの女性か、またどのような不適切行為があったかは不明である
●海軍長官室の声明によれば、更迭されたMartinage氏の職務代行は、正式な後任の海軍次官が決定するまで、現副海軍次官であるThomas W. Hicksが勤めることになる
次の次官候補も「sexual」関連で承認保留
●次の正式な海軍次官候補であるJo Ann Rooney女史は、昨年10月にノミネートされたが未だに議会の承認が得られていない。同候補の「sexual assault」に関する発言が複数の議員から厳しい批判を浴び、議会承認を困難にしているからだ
●問題となっているのは、Rooney候補が「sexual assault」ケースの認定や処罰を審議する際、対象者の上司を審議に加えるべきだと主張したことである。
●具体的には、「sexual assault」の審議については調査結果を基に第3者の司法関係幹部が行うべきとの議員らの案に対し、Rooney候補が書面で反対姿勢を明確にし、当該部隊の指揮官が審議に加わり、部隊の規律や秩序や士気をも含めて考慮して審議に反映させるべきと主張したためである
●6日の週、上院軍事委員会は同候補を承認したが、Gillibrand議員らが反対して「Hold」しており、上院での採決には60票の承認賛成票が必要である
関連DODBuzz記事
→http://www.dodbuzz.com/2014/01/10/rooney-nomination-as-navy-no-2-clears-hurdle/
国防省webの「sexual assault」特設ページ
→http://www.defense.gov/home/features/2012/0912_sexual-assault/
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性的襲撃と言うのか、「レイプ」と言うのか、この問題は国防省高官や担当幹部の発言や説明だけではよく分からないのですが、米軍に入隊する若者の質が低下している事も背景の一つかもしれません
米軍の公式発表では、「志願者が募集人員を上回り、今期も募集は好調です」とのレポートが続いていますが、アフガンでの戦闘が続く中で景気が上向きとなれば、志願者の「質」が気になるところです
一方で、士官以上にも「素行」の問題が頻発しているのは、減少する予算の中で組織内の縄張り争いが激化し、軍組織全体としての規律意識が「空虚」になっているからかもしれません。
また、指揮官として部下の「sexual assault」ケースをどう処理するかも「鬼門」となっています。少しでも「かばったり」、「優秀で部下からの評価も高いから」とかで目こぼしすると、マスコミや議員にリークされ、吊し上げになるケースが続発しています
「性的襲撃：sexual assault」問題の深刻さ
「国防長官が対策会見」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-01-19 　
「女性5人に一人が被害」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-01-10
「指揮官を集め対策会議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-04