ロシアがますます偉そうになってきました
11月25日、ロシアのラブロフ外相は米国等に対し、イランとの核開発協議に進展があったのだから、欧州地上配備のBMD計画は止めるべきだと要求しました。
前日の24日、イランが核開発で譲歩し、欧米諸国が経済制裁を緩和することを「6ヶ月」の期限付きで合意したところでした
ロシアは欧米がいくら勘違いだと説明しても、欧州のBMD計画「European Phased Adaptive Approach」を、ロシアの核ミサイルを目標にしたものだと「曲解」し、欧米が「ならず者国家」からのミサイルを対象にしたものだと説明しても理解してくれません
そもそも、迎撃ミサイルを配備する場所からして、露のICBMや核抑止に影響を与える可能性は無いのですが、仮に欧米のBMD計画が露の弾道ミサイルを対象としていても、なんら文句を言われる筋合いは無く、ロシアの難癖には腹が立ちます
ちょっとシリア問題で存在感を発揮したぐらいで、偉そうにするな!と
「なぜ露はシリア攻撃に反対か」
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-09-14
ちなみに米側は、ケリー国務長官がイラン協議と欧州BMD計画は関係なく、計画通りBMDシステム配備は進めると語っています
また10月には米ミサイル防衛庁が
●欧州BMDに関して、イージス艦BMDシステムを地上配備する計画が進行中。米ミサイル防衛庁の報道官は、ルーマニアに2015年、ポーランドには2018年にから運用と発表。来年には本格試験がハワイで予定
●更に同報道官は、ルーマニアには既に実運用されているSM-3 IBミサイルを配備し、ポーランドにはより大型かつ強力で射程距離が長いSM-3 IIAミサイルを配備する計画と発言
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-10
/////////////////////////////////////////////////////////
日露2+2も関係者の努力には敬意を表するものの、まじめに成果に「縛られる」日本側関係者の悲哀を感じざるを得ません
北極海での覇権を狙い、欧州BMDを交渉の材料に持ち出すなんてことの無いように祈ります・・・
米国防省が北極政策発表→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-23-1
米海軍の北極戦略改定とロシアの北極政策→
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-20