初期型のF-16戦闘機が無人標的機として生まれ変わるようです
20日付米空軍webサイトによると、QF-16(F-16無人機型)の初号機が、19日有人飛行によりフロリダ州Tyndall空軍基地に到着し、今後6か月間で本格的な試験を実施する模様です
同空軍基地の沖合には、「Gulf Range Drone Control System」が設置されており、そのシステムへの適合や空対空戦闘機動等に関する評価や試験を行うようです。
正確に言うと、Tyndall基地の後、更に4か月間の試験をHolloman空軍基地で行い、契約企業のボーイングは2014年に量産型の納入を開始、合計126機のF-16をQF型に改修する予定です
現在無人標的機はF-4ファントムを改良したQF-4が使用されていますが、本年5月に318機目がQF型への改修に入ったのが最後になるようです。
改修は、F-4の改修を担当してきたアリゾナ州Davis-Monthan空軍基地の部隊が担当する模様です
なお、アリゾナの基地には210機のF-16がこの種の改良用にストックされているとか・・・
第53兵器評価群のボーゲル大佐は・・・
(QF-16の運用者となる指揮官)
●今後米空軍はF-22やF-35と言った5世代戦闘機を中心とした準備を進めるが、わが部隊は空軍のセイフティー・ネットとして、実戦に投入される以前に兵器の性能を適切に評価することによってこれに貢献する
●米国防省で唯一フルスケールの無人機運用環境を保有する部隊として、基地の様々な人々の支援を受けつつ、米軍及び同盟国の戦闘航空部隊に貢献したい
//////////////////////////////////////////
QF-4もQF-16も「再使用可能」と表現されていますので、ちゃんと着陸できるのでしょう
QF-4が約320機、QF-16が約120機・・・・戦闘機部隊を維持し、実力を蓄えるには、大変な労力を要するということです。
厳しい予算や今後の脅威の変化を踏まえ、QF-16に関しては、最終的な機数は極めて流動的なようです。現時点での126機は「up to 126」で上限126機が正しい表現かもしれません。
なお、人がコックピットで操縦するQF-16をエスコートしてQF-4が飛行する写真を紹介していますが、このQF-4が有人かどうかは不明です