ノルウェーはF-35を平準化で

Norwegian Def-Minister.jpg23日、ノルウェー国防省は国防白書を公表し、同国が52機の購入を予定しているF-35調達について変更はないと記述しているようです。
また、同時に発表された国防相(左写真)声明は「我々は引き続き、F-35が最も優れた能力と価値を体現していると信じている」との表現でその意思を示しています。
既にその計画は「破綻」しているように思いますが、後出し購入の日本より格上の、正規開発パートナー国の動向ですので取りあえずご紹介します。
ノルウェー国防白書と声明は・・
●ノルウェーは、空軍保有F-16の後継機として、F-53を52機購入する
●初期の訓練用F-35の導入を2016年から2015年に早め、その後の作戦用F-35導入も2017年に加速することを検討している
●一方で、調達終了時期は2023年か2024年へ延期する。
●この計画修正により、支出を平準化して分散でき、政府により高い財政自由度を与えることが出来る
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F-35の開発状況については、権威あるGAO米会計検査院による現状評価を以下の記事でご紹介したばかりです。
「米会計検査院のF-35評価」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-03-21
NorwegianF-16.jpg飛行試験の進捗は僅か2割。極めて複雑なソフト開発が試験と生産の同時進行による混乱で大幅遅延し、各種兵器と機体の制御を行うシステムに至っては、僅か4%しか検証が終わっていないという惨状です。
総合的な試験は、早くても2015年からしか開始できないとのGAOの指摘を前に、ノルウェー政府はどう説明するのでしょうか???
我が日本の防衛省も同じ立場ですが・・・
「バランスのとれた軍を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-09
「旧来思考の軍を批判」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-24-1
「カナダもF-35に及び腰」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-03-14
「豪が米のF-35計画を精査中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-29
「F-35やっとミサイル試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-22
「F-35の生産開始は早すぎた」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-08
「F-35運用体制は2018年に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-05

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