キャメロン首相就任以来、英国は大胆な緊縮財政政策を断交しており、国防費も大幅削減を余儀なくされています。
英国の国防費削減規模は、年率8%と言われており、人件費や装備品の月賦や維持費等によりそのほとんどが固定費化している各国軍事費の実態からすれば、僅かな可処分所得の大半を削減されることになります。
具体的には、以下記事のような具合です。
「英軍が戦闘機部隊を無人機部隊へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-23
「ああ・・英国空母競売」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-29-1
「英空軍20年までに戦闘機半減」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-13-2
「英国も国防省改革」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-16-1
ちなみに年率約8%削減は、噂されている米国軍事費削減の各種目標数値の中で、かなり高い数字に落ち着いた場合に相当します。
以下にご紹介するのは、予算削減を受けた「英国軍の士気低下」を紹介する地元紙の記事を、時事通信 が9月17日(土)14時9分に配信したモノです。
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英紙The Sunday Telegraphによると、
「ここは倒産寸前の会社? 士官の士気、最低―英軍調査」
●「賃金、手当のカットにとどまらず、クビ切りまでしている(倒産寸前の)会社のようだ」―。英国防省が軍人を対象に実施した今年の調査で、士官クラスの士気が過去最低を記録していることが明らかになった。
●英国では金融危機を受けて支出削減が最優先課題で、アフガニスタンやリビアで「戦闘継続中」の軍も例外ではない。こうした結果、士気が低下していると半数以上の士官クラスが調査で回答した。
●とりわけ空軍でその傾向が顕著となっており、士気が高いと答えた士官はわずか2%。70%は「低い」と述べた。
●海軍と陸軍でも「低い」と答えた士官は、それぞれ59%、48%に達したという。
●ある上級将校は「これほどの士気低下は見たことがない」と嘆き、「(倒産寸前の)会社で働いているようなもので、組織にとどまる理由に疑問を感じている」と指摘。「しかも軍人は何かあれば戦地に赴き、命を投げ出すことが求められる」と不満げに語った。
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日米安保のパートナー、米軍がこのようなことにならないことを祈るばかりです・・・。