リン国防副長官も退任へ

7日、米国防省幹部が明らかにしたところによると、リン国防副長官がパネッタ国防長官に辞任を申し出、パネッタ長官は受理しましたが、後任者が就任するまでの期間は職務を継続するように要請しました。
リン副長官はこれを了解し、少なくとも秋頃までは勤務を継続する模様です。
7日付「DefenseNews」米国防省HP記事よれば・・・
lynnhero.jpgリン副長官は、パネッタ長官が就任した直後に辞意を申し出ていたが、パネッタ長官の要請により後任者が就任するまで現職に止まることを受け入れた。
●リン副長官は、国防省のサイバー防衛政策を牽引し、国内政府機関や関連企業、また世界各国(英、豪、カナダ)やNATO等とも協議を重ね、国際協力態勢の確立に尽力してきた。国内では大将をトップとするサイバーコマンド新設に大きく貢献した。
●また副長官は、宇宙やエネルギー政策分野、更にQDR作成、また最後まで揉めた次期空中給油機の選定の舵取りを行ってきた。グアム島住民対策も・・・
●後任候補には、フロノイ国防次官(政策担当)やカーター国防次官(取得技術兵站担当)の名前が軍事記者の間では上がっているが、大統領の推薦により、上院軍事委員会の承認を得る必要がある。
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リン副長官の担当分野は、サイバー、宇宙、エネルギー、軍需産業との問題処理等々、新たな問題として浮上してきた分野や複雑な利権が絡む分野でした。
国防省の既存の組織や部署では担当が曖昧なため、副長官自らが束ねなければならなかったようです。
lynn_315.jpg副長官自身もCSISでの講演で、「副長官ほどやっかいなモノはない。ルーティーンの仕事は各次官が担当するし、長官が担当できる分野は限られており明白だ。その他の誰も拾わない課題を全て引き受けることになる・・・。」
KC-Xの選定など、本当に骨が折れるやっかいな課題が多かったと思います。お疲れさまでした。もう少し頑張って。
「脅威の見方を変えよ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-06-09
「グアム島の住民と対話も」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-28
「googleとサイバー戦を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-18
「サイバー戦決意表明」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-26
「NATOとのサイバー協力強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-26
「サイバー国際戦略を発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-17
「サイバー戦略5本の柱」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-20-1
「宇宙態勢見直し作成中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-15-1
「国家安全保障宇宙戦略:NSSS」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-05
「KC-X決定 泥沼回避か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25
「人命直結の燃料節約」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-02

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