アジア安保の一大行事
2011シャングリラ・ダイアログを以下の記事でフォローしました
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「米の動向:シャングリラ2011」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-06-01
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4日朝一番でシャングリラ・ダイアログでの講演を終え、直ちにアフガンへ移動したゲーツ国防長官は、4日夕方にはカルザイ大統領からカブールで「国家名誉勲章」を授与されています。そしてその後、最後のアフガン前線部隊激励さよなら訪問を数日間かけておこなっています。
シャングリラ会同フォローで疲れたので、ゆるくアフガン訪問を見つめます。
勲章授与式の後、プレスの前で・・
●12回目のアフガン訪問となるが、これまでのカルザイ大統領等のもてなしに感謝。両国は決して全てにおいて同じ視点に立つことはなかったが、それでも我々は真のパートナーとしての基礎作りは出来たと信じている。
米国の過去を反省
●20年前、米国はソ連がアフガンから撤退するのを見て同様にアフガンから撤収した。その後アフガンに何が起こっても、米国の安全には関係ないと信じてである。私は当時米国政府の一員としてその時の状況を記憶している。しかしその判断は間違っていた。見積もりの誤りを911事案で気づかされたのである。
●911後、タリバンによる支配を崩壊させた後、アフガンの状況や人々への配慮を欠いたまま、各機関等の連携が不十分な状況で対応した。2006年12月に国防長官に就任後、タリバンが盛り返す中で15万の45カ国からなる多国籍部隊で取り組み、過去1年半でタリバンを人口密集地域や彼らのかつての拠点から排除した。
●我々が誤ってアフガン国民を傷つけた攻撃を深く反省している。一方でアフガン国民は、タリバンによる意図的な攻撃で遙かに多くが被害を受けている。いまや、アフガン国民で1990年代の破壊的なタリバン支配の頃に戻りたいと思う人はほとんどいない。
最後はアフガン自身がしっかりしないと
●この夏から多国籍軍は撤収を開始し、2014年までには戦闘部隊が展開を終了するが、決して我々は出口へ急がない。そして長期的にアフガンとのパートナー関係にコミットしていく。はこの国が過激な者たちに支配されることが招く結果を、アフガンも、この地域も、世界もが知ったからだ。
●一方で、多国籍国家に関与は今後も強力で継続するものの、それは時間的にも物質的にも永遠ではない。来たるアフガン政府への移管を成功させるには、アフガン政府と治安機関が意欲的により多くの責務を担っていこうとする意欲が欠かせない。世界の国々は強力なパートナーで有りたいと願っているが、究極的にはアフガン国民とその選んだ政府がアフガニスタンの運命を握っているのだ。
●皆さんの安全と来るべき変化の成功を祈念します。
また5日、ゲーツ長官はカンダハル周辺の部隊を訪問し
●本年まで現在の勢力地域を維持し拡大できれば、この戦いの新たな転換点を迎えることが出来るだろう。
●(7月から開始する予定の段階的撤収について、)この出張が終了したらワシントンで、ペトレイアス司令官が準備してくれた兵力削減の条件や段階について検討し、近く公表することになるだろう。
率直なゲーツ長官が議会でアフガンを語ると・・・
「我々は、正しい戦略と適した指揮官を得た。しかしその道は険しく長く、その過程で大きな犠牲を強いられる」
カルザイへの不信・アフガン関連
「兵力削減には言葉を選んで」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-04
「カルザイに説教する!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-15
「カルザイにお灸を据える」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-09
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以下はアフガン各地を回るゲーツ長官の写真です。
Podcastで各部隊訪問時のスピーチ等聞くと、「ゲーツ長官が俺たちのために、こんな事もあんな事もやってくれた」等々の紹介後に長官が登場すると、兵士達の歓声がものすごく収まらない状況です。そんな場面を選んで配信しているかも知れませんが・・・