アジア安保の一大行事
2011シャングリラ・ダイアログを以下の記事でフォローしました
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「米の動向:シャングリラ2011」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-06-01
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シャングリラ・ダイアログに向けて(後半)
5月31日朝、北澤防衛大臣はぶら下がり会見で、「どのようなメッセージを第10回シャングリラ・ダイアログ(6月3-5日シンガポール)で?」との質問に対し、以下のように答えています。
●この会議は、世界全体の平和のために各国の防衛大臣がどういう努力をするか、また地域の安全のために何が必要かということを発信する大変重要な機会であります。
●我が国とすれば、まず第一に今回起きた大震災について、各国からの支援、援助に感謝の意を表明をするとともに、二国間の会談で行われる米国をはじめ主要な国には、特に日本国民の感謝の気持ちを伝えたいと思います。
●また、原発事故が世界に大きなショックを与えたと思いますので、これへの対応と、それから災害について我が国だけでなくて、我が国周辺にも支援ができる体勢を構築したいというようなことは申し上げたい。
●もう一つ、今回の原子力事故で特徴的だったのは、日本がロボット大国だと言われながら、これが活用できなくて、米国の物を使用したというようなことがありますので、自衛隊としてそういうものを装備し、訓練にも取り入れて、一朝事あった時には、我が国あるいは近隣諸国にもそういうもので支援できるようなことが出来ればいう思いがありますので、提言ができるかどうか、今、調整しております
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なるほど・・・北澤大臣のシャングリラ会議に対する認識は正しいです。つまり「各国の防衛大臣が、世界平和のためにどういう努力をするか、また地域の安全のために何が必要かということを発信する」場であります。
そして、今時の震災に関して触れることは必要だし重要でしょう・・。しかしそこで終わりですか? アジアの日本への期待、つまり「地域の安全のために何が必要か」について何を語るのでしょうか?
今、西太平洋地域は軍事的に不安定な時代を迎えています。いつまでも震災を盾に世界情勢から目を背けていてはいけません!!!
★シャングリラ会合に出席するアジア太平洋諸国の国々は力強い日本を期待しています。
★日米同盟が盤石で、アジア安全保障方程式の安定定数であって欲しいと願っています
★接近拒否・領域拒否戦略の中国に対処する「不沈空母(古い)」を期待しています。
(ただし戦闘機や艦載機だけが必要との意味ではなくて・・・)
★今後12年間で国防費を35兆円削減する米国の動向を懸念しています
★Air-Sea Battleの成熟成功を、日本の積極的関与を期待しています。
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「中国の南シナ海進出をどう防ぐか」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-07
米国は恐らく・・・
●繁栄の基礎である地域への自由なアクセスや活動の自由を皆で確保維持しよう。
●国防予算削減でも心配ないよ。アジアは最重要地域だから。関与に変化ない
●地域国の自己防衛能力強化をますます支援します。そのための訓練を頑張ります。
●米軍は地理的に分散していきます。新たな基地は造りません心配なく。色んな基地で活動できるよう訓練します。
●政治的に維持可能な基地維持のための2国間関係を地域国とめざします。
・・・てなメッセージを基礎とした発言をすると予想されますが、日本は米国のスタンスをサポートする姿勢を示さなければ不安定要因となりますよ・・・。
昨年のシャングリラ等
「シャングリラ・ダイアログ演説」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-05
「(質疑)シャングリラ演説」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-10
「フロノイのアジア政策授業」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-30
「前:対中国で南東アジアへシフト」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-03-1
「後:対中国で南東アジアへシフト」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-04