16日、米国政府はサイバー空間対処の国際戦略「U.S. International Strategy for Cyberspace」を発表しました。
ホワイトハウスの対テロ担当大統領補佐官のBrennan氏が主催した発表会見には、クリントン国務長官、リン国防副長官、ホルダー司法長官、ロック商務長官、ナポリターノ国土安全保障長官が関係閣僚として出席したほか、国務省高官、産業界の代表、民間団体や学会関係者も顔をそろえました。
同戦略のFact Sheet(要約)は→こちら(4ページ)
代表してクリントン国務長官は・・・
●本戦略の7つの鍵は、経済界の関与economic engagement, サイバー安全保障cybersecurity, 司法の関与law enforcement,軍の協力military cooperation, 複数の関係者によるネット世界の統治multiple-stakeholder Internet governance, 開発development and ネットの自由Internet freedomである。
●我々はサイバー空間が変革しているのを目の当たりにしているが、我々がこの変革を整えなければならない。
ホワイトハウスの担当官は・・
●この戦略は、将来のサイバー空間における国際協力について包括的なビジョンを提供した初の文書である。
●同時に本戦略は、行政上の課題、すなわち、ますます拡大するネット社会における繁栄と安全と開放性を維持しようとする国家や人々とのパートナー関係を構築する課題を示したものでもある。
リン国防副長官は・・・
●国防省にとって、サイバー空間の重要性は、いくら強調しても強調しすぎることはない。国防省ネットワークは、毎日数百万回も侵入を試みられているし、世界100カ国以上の情報機関等が国防省や関連企業のネットへ侵入を試みている有様である。
●国防省は間もなく公表する「サイバー空間における作戦戦略(Strategy for Operating in Cyberspace)」で、国防省ネットワークの安全を確保する軍の役割を明確にする。
●昨年、米国防省は豪、カナダ、英国、NATOとサイバー協力強化のための話し合いを行い、更に国際的パートナーを増やす取り組みを続けている。しかしまだまだより多くの国との協力ネットワークが必要だ。
●オバマ大統領により公表された本戦略は、国防省が他の緊要な国との協力関係を築く枠組みを示してくれるものである。オバマ大統領の指導の下、国務省や司法省、商務省や国土安全保障省と共に本分野に取り組めることを楽しみにしている。
サイバー戦に国際協力が必要な理由
「前半:サイバーと宇宙演習の教訓」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「後半:サイバーと宇宙演習の教訓」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02
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「より多くの国と協力ネットワークが必要だ」・・・
当然日本もこの仲間に入っているんでしょう・・たぶん、恐らく、きっと、そう信じたい・・でも・・いやいやたぶん大丈夫・・でもだめか・・
サイバー戦関連過去記事とその方向性
「誰がサイバー攻撃に対応するか」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-12
「googleとサイバー戦を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-18
「DODサイバー担当が語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-21
「サイバー戦決意表明」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-26
「NATOとのサイバー協力強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-26
「豪でのプレゼンス等を強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-11-09
「米とカナダが国防協議」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-28
「サイバー司令官、国家への警鐘」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-24-1
「サイバー戦略5本の柱」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-20-1