英国との血の同盟を確認

約70年間に渡る米国と英国の特別な関係、そして血を流して鍛えられた両国軍間の絆(special bond forged in blood)は、この世界において恒久とも思われる力であった。この困難な時に、両国の協議が両国関係を更に前進させたことをうれしく思う。」(ゲーツ長官)
gatesUKDM.jpgイラクとアフガンに加えてソマリアの海賊、更には新たなリビア戦線に関する米英国防相協議が26日ワシントンにおいて開催されました。
3時間に渡る協議に昼食会を加え、さぞかし突っ込んだ議論が行われたものと思われます。明るい話題が無い中(ウイリアム王子の結婚ぐらいですか・・・)、記者会見で語られたのは、ほんの一部でしょうが、西側の軍事を引っ張る両国の協議ですからフォローしておきましょう。米国防省HP記事より
英国のFox国防相は・・
リビアにおいて、ここ数日でNATO側は勢いを増している。ミスラタで進展を見せ、政府側は後退を余儀なくされている。カダフィー側のゲームは終わりに近づきつつある。今日か又は近日中に。
米国が無人機プレデターを参戦させてくれたことを感謝している。
現在中東は転換点を迎えつつあり、そんな中、平和的に要求を述べ反対運動を行う民衆への暴力は許容できない。
●米国が10万人を派遣し、英国が約9千名を派遣しいるアフガンについても話し合った。軍事的なコントロールエリアを確保する中で、どのように政治的統治移管を進めるかについて議論した。政治的な空白を埋めることの重要性で一致した。
ゲーツ国防長官は・・
gatesUKDM3.jpg●米国は引き続きNATO主導でアラブ諸国も参加する作戦を支援し続ける。人々の経済的困窮や政治的不遇に抗議する平和的な運動の意味や価値は、全ての国に共通の価値である。
●(一方で、)米国の対応はその国その国の状況に応じて個々に適切に調整されるべきであり、米国はそうしてきた。リビアでは、アラブ連合が外交的なアプローチをカダフィーに試み、湾岸諸国会議も動く用意があるようだ。
●米国はNATOによるカダフィー住居の空爆は、それが指揮統制の拠点である点で合法的な目標である。
●英米両国はともに直面する財政的な制約について状況共有し意見交換した
ソマリア沖の海賊対処についても話し合った。
//////////////////////////////////////////
gatesUKDM2.jpg協議には、マレン統合参謀本部議長と英陸軍のジャクソン大将も参加しています。
政治家と軍人が一体となって安全保障問題を議論する場を持っている点で、民主主義国の一つの見本でしょう。中身のまとまり度や実行可能性はともかくも、成熟している2国間関係の一つの型です。

タイトルとURLをコピーしました