18日、米空軍教育訓練コマンド(AETC: Air Education and Training Command)のライス司令官(Gen. Edward Rice)が空軍協会主催の航空戦シンポジウムで講演し、米空軍の新人教育や要員養成状況について語りました。18日付AirForce Magazineのwebサイト記事より
前在日米軍司令官だったライス大将は・・・
●今年度ここまで、米空軍は士官と下士官の両方で、目標採用数の99%を達成している。同時に、質の面でも米空軍史上最高の質の兵士を得ている。
●しかし、我がコマンドに課せられた教育訓練数に関しては、5%不足している分野がある。
●5%はそれほど悪い数字では無いとも言えるが、5%が重要な分野であるだけに見過ごすことが出来ない。その分野は以下の3分野で、いずれも養成に長期間が必要で、かつ厳しい採用条件とカリキュラムを課している分野である。
—救難救助員(pararescue jumpers)
—暗号専門員(cryptologic linguists)
—サイバーシステム運用員(cyber systems operators)
●救難救助員に関しては、教育課程途中での脱落率を改善するため、教育要領を改訂する。
●課程履修予定者の事前準備の改善、運動能力テストの標準化、候補者の心理状況テスト等を見直すことが改訂に含まれる。
●これまでは課程履修者のインプット数を増やすことを対策として考えていたが、それは解決にはつながらなかった
●また、候補者には同課程に最低5日間は止まるか、さもなければ空軍を辞めるかの選択を求めたい。
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昨年末?に日本を離れ、大将に昇任してAETC司令官に就任したライス将軍です。在日米軍司令官当時は「普天間問題」で進展が無く苦労されたのでしょうが、あまりにも政治的な話だったので、ご本人への評価には影響しなかったのでしょう。(写真左は在日時に日本記者クラブで)
救難救助員の世界はよく分かりませんが、たぶん独特の文化と「伝統」の厳しい訓練が待っているのでしょう。しかし本当に必要なことと「伝統」とのミスマッチが起きると、今の時代に人が集まらなくなるのでは・・と思います。「最低5日間」の下りが気になります。
暗号専門家も職人気質でネチネチ教育なんでしょうか。サイバー分野は民間に高給なポストが多数あるようですから・・・。
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