14日付「Defense Tech」記事が、米国防省2012年度予算案の中から主要兵器システム事業をピックアップしています。削減分については概要を以下の記事でご紹介していますので、少しは夢のある話で参りましょう。
ちなみに大文字のタイトルはマングースの独断と偏見によるものです。
「14兆円精査案で政府議会と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-07
F-35の遅れ連動もの
●F-35関連
当初の12年度購入予定数を削減して32機にし、94億ドルをF-35の研究開発費に。垂直離着陸のB型は2年間の改善観察期間に
●F/A-18E/F Super Hornetの追加購入(F-35の遅れ埋め合わせ)
28機の同機を2014年までに購入する経費として24億ドル。
●F-15のレーダー改修
20億ドルが同改修費へ(これもF-35の遅れ対策)
Anti-access対応(Air-Sea Battle関連)
●空軍の新長距離攻撃能力(LRS)等
20億ドルを、長距離攻撃機(核搭載を含む)の開発、ミニットマン3(ICBM)の維持、トライデント3(SLBM)の近代化経費へ
「序論長距離攻撃システム構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-25
「1長距離攻撃システム構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-26
「2長距離攻撃システム構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-26-1
●電子攻撃能力強化
12機のEA-18G Growler電子戦攻撃機を11億ドルで購入
●海軍艦艇11隻(潜水艦含む)
2隻のバージニア級攻撃型潜水艦、1隻のイージス艦(DDG-51 class)、4隻のLCS(Littoral Combat Ship沿岸戦闘艦)、1隻の潜水艦輸送艦、2隻の統合高速艇、1隻のMobile Landing Platform
「どんな兵器:Anti-Access対応」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-04
●弾道ミサイル防衛
100億ドルの予算。その内86億ドルはミサイル防衛庁へ、残りはイージスレーダーやパトリオット改修計画へ
その他各軍種のこだわり
●新型装甲車両
8億ドルが新型装甲車両へ、2億ドルがJoint Light Tactical Vehicle計画へ
●海軍戦略ミサイル原子力潜水艦
10億ドルを新型SSBN-Xの研究調査費に
●基礎科学技術研究費へ120億ドル
////////////////////////////////////////////////
16日付読売新聞が長距離攻撃機LRSを「無人偵察機」と訳して見出しにしています。もちろん偵察、つまりISR任務も実施可能なように設計されますが、その目指すところは中国等強固な防空網を備えたAnti-Access国への攻撃機です。
まだまだ、Air-Sea Battle Conceptとその背景にある脅威の変化に関する日本社会への啓蒙が不足していることを反省しています。読売がその程度では・・・。
しかし、既存技術を活用してリスクの少ない開発を売りにしているLRSですが、それでも作戦への投入可能時期は2020年代半ばになるようです・・・。何でそんなに必要なの?そんな疑問に対応する記事がありましたので明日にでもご紹介します。
お急ぎの方は→こちらをどうぞ
経費縮減関連
「兵士と将来に9兆円捻出」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-29
「11万人削減案を長官へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-26
「国防省コストカット」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-30-1
「ゲーツの取得開発改革指針」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-15-1
Air-Sea Battle関連記事
「Air-Sea Battleの状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-23-1
「CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-18
「2CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-20
「3CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-20-1
「4CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-21
「5CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-21-1
「6CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-24
「最後CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-30
「番外CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-02-1
コメント