第3弾「噂」ゲーツ国防長官の後任

後任者を巡る「噂」の第3弾です
2月1日付「DOD buzz」の記事によると、ゲーツ国防長官の後任者候補の中で、メイバス海軍長官(Ray Mabus)への注目が高まってきたようです。
昨年10月の記事(下の記事です)でも同海軍長官の名前は上がっていましたが、当時はペンタゴンウォッチャーの多くが「泡沫候補」又は「当て馬」程度に見ていたようです。
しかし最近になって・・・
Mabusnavy2.jpg●メイバス海軍長官は、昨年発生したメキシコ湾での油田事故対策を統括してその危機管理能力を示すと共に、知事の経験を生かしてメキシコ湾岸諸州との難しい協議を前進させたことで高くく評価されている。同時に事故対処を通じて大統領やその側近との接触を多く持ち、顔を売った事が大きい。
対抗馬であったシンクタンクCSIS理事長のJohn Hamreは依然有力な候補者であるが、CSIC内部の改革に取り組みたい意向を本人が持っている模様であること、またクリントン政権以後、政権に関与していない状態が続いていることがマイナスの要因に見られている。
●最後に、クリントン国務長官が女性初の国防長官に就任する可能性ですが、これについては可能性は低いと一般に見られている様です。
●依然候補であることに変わりないようですが、目の前にある国防予算を巡る政府や議会との複雑な戦い、更に予断を許さないアフガン情勢など、普通に考えて国務長官から国防長官への転身を希望する人はいないとの見方が有力なようです
ゲーツ長官はかつて雑誌Transformerでのインタビューで、「11年2月のタイミングを逃すと、(翌年に大統領選挙があることを踏まえれば)良い人材を見つけることが難しくなる」と語っています。
ゲーツ長官自身は、どんな人物を考えているのでしょうか・・・・
「Transformerゲーツ長官」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-17-1
「ゲーツ改革のまとめ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-17
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ゲーツ長官は2011年中には退任すると雑誌のインタビュー記事で述べています。
「ゲーツ長官11年中に退任?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-17
「Transformerゲーツ長官」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-17-1
これを受け27日付「DOD Buzz」が後任の国防長官について推測記事を掲載しました。同記事は来年2月にゲーツ長官が辞任するとの風評を元に、政権関係者が後任探しに動き始めたと報じています。
まず後任話を断った(と言われている)人
Jack Reed上院議員
ReedSAS.jpg1949年生まれ。陸軍士官学校を卒業後、空挺及びレンジャー隊員として勤務。大尉で現役引退後も91年まで予備役として登録していた人物
91-97年 ロードアイランド州選出の下院議員
97年-現在 同州選出の上院議員(この間、02年と08年の選挙に勝利)
政権関係者が最も期待を寄せていた人物だそうです。
上院の軍事委員会の上級メンバーで、軍事委員会の委員長を狙っているために国防長官のポストを辞退した、と記事は伝えています。
現在の候補者として上がっている人
John Hamre シンクタンクCSIS理事長
HamreCSIS.jpg1950年生まれ ハーバード大卒 SAISで博士号取得後は議会の予算や上院軍事委員会で10年以上勤務
93-97年 国防次官(監査担当)
97-99年 国防副長官
00年からCSIS理事長 国防省の政策諮問委員会メンバーで、オバマ政権誕生時は政権移行チームの主要メンバー
冷静な各種政策分析には定評があり、そのジョークもよく知られている。政財界に広く顔が知られた人物
Ray Mabus海軍長官
MabusNV.jpg1948年生まれ ミシシッピ出身で同大学卒業後、2年間海軍士官として勤務。その後ジョンズホプキンスやハーバードで学位 ミシシッピ州の監査役を務める
88-92年 ミシシッピ州知事 教育改革で全米の注目浴びる
94-96年 サウジアラビア大使(クリントン政権)
06-07年 民間会社の再建に当たる
09年6月から海軍長官
オバマ大統領の命で「メキシコ湾油田事故による原油流出事故の長期対策」をまとめ上げ評価を高める
Paul Kaminski General Dynamics社 航空宇宙部長
Kaminski.jpg1943年生まれ 空軍士官学校卒業後、約20年間空軍士官として勤務 ステルス技術の開発分野で功績を挙げる
94-97年 国防次官(取得兵站技術担当)
その後、国防省の政策諮問委員会メンバーや同科学政策諮問委員会のメンバーを歴任
オバマ政権には情報関連のアドバイスを継続的に行っている。
Hillary Clinton国務長官
言わずと知れたヒラリーです。
上院議員時代は軍事委員会のメンバーで国防関連の知見は豊富。これまでもしばしば国防長官候補に挙がっている。
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Holylandはコメントできるほど後任候補者について知りませんが、Reed上院議員のよい噂を高名な国際政治学者の先生から聞いたことがあり、かつその経歴からも何となく時期的に相応しいのかな・・・と感じています。
逃がした魚は大きい・・ということでしょうか
DOD Buzzが予想するゲーツ長官退任の来年2月までは、本ページも続けたいと思います。

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