米国は感謝祭の休暇期間に入っており、各ニュースサイトも休戦模様なのですが、そんな中21日付「Defense News」がアフリカを発信源とするニュースを伝えています。
米陸軍少佐への取材で明らかになったと伝える「アフリカの爆弾探知ネズミ」についてです。日本語での正確な呼称を知らないのですが、英語表記でAfrican giant pouched rat、直訳するとアフリカの大きな有袋類ネズミとなります。有袋類とはカンガルーのように袋で胎児を育てる動物を指します。
ただし、pouchには小型の鞄「ポーチ」の意味もあり、有袋類かどうかは分かりません。あしからず。
米陸軍士官学校でサブサハラの歴史教育を担当するリグイスト陸軍少佐(Maj. John Ringquist)が「人なつっこく、魅力的な」と語る爆弾探知ネズミは・・・
●同少佐とカーン士官候補生は最近、「爆弾探知ネズミ」の噂を確かめるためタンザニアに赴いた。そしてその魅力と効果に驚いた。
●彼らが見たのは、アフリカの人道支援団体(APOPO)が訓練を手がけているネズミである。都会の人間が毛嫌いするネズミの印象とは異なり、人間の肩によじ登り、人間の指をなめる様子がペットのような印象を与えるネズミである。
●このネズミは「バナナ・ペースト」や餌を目当てに働いてくれる。彼らの大きな特長はその小ささと軽さ(2.5kg程度)で、爆弾探知犬との違いは、たとえ地雷や爆発物を踏んでも起爆させることが無い点である。
●また、狭いところに入り込んだり、よじ登ったりすることが可能である。ただし、それほど広いエリアを1匹で担当できない欠点がある。
●ネズミ訓練士は、TNT火薬のにおいをしみこませたスポンジのようなフィルターを嗅がせ、後に爆発物を探させる。ネズミは怪しい臭いをかぎつけるとその場を掘り始める。現在はタンザニアの国境地帯で古い残置地雷を探させている。
●APOPOでは、ネズミを生後まもなくから爆発物をかぎ分けられるように訓練するが、爆発物だけでなく生き埋めになった人間や結核患者を見分けることにも活用している。
●同少佐は、「ネズミは人道支援、国境管理並びに爆発物探知に極めて効果的であると確信した」と述べ、陸軍研究所のチームに実際モザンビークで行われているネズミを使った地雷探知を調査するよう働きかけている。(以上が記事概要)
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ひもにつながれたネズミの写真は切ないモノを感じさせますが、ネズミが踏んでも爆発しないのであれば、せめてご褒美の「バナナ・ペスト」をタップリ与えてあげて欲しいモノです。
ネズミの能力恐るべしです。生命力の強いネズミが病気を見つける能力を備えている点は、納得させられる気がします。まだまだ可能性のありそうな分野です。ほかのネズミはどうなんでしょうか・・例えば都会に生息するネズミは・・・
おまけ
「読売も社説:陸自削減を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-11-21
「国防より組織防衛」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-11-16
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