9日、米空軍戦闘コマンド(ACC:Air Combat Command)司令官が米空軍の最近の話題について、米空軍協会主催の朝食会で語りました。
ACCと言えば、かつては米空軍戦闘機パイロットの「ドン」が司令官を務める習わしがあり、空軍参謀総長より権力や影響力を持つ言われたポストですが、F-22に固執して「クビ」になった司令官以降は非戦闘機パイロットが司令官とポストに就いています。
今日紹介するフレーザー大将(Gen. William Fraser)も、元々は大型爆撃機バイロットだったようです。
プレーザー司令官人柄→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-25
訓練科目の精査
●私は各地域の指揮官に、真に何が必要なミッションなのかを尋ね、その回答を元に限られた訓練飛行時間の割り当て優先を定めている。
●予算が足りないのだ。これまでのように全ての訓練を行うことが出来ない。
●どこかにラインを引いて、必要に迫られていない訓練についてはシミュレーターで行うことになる。全てを空中で行う必要はないし、全てを行うことも出来ないのだ。
長距離攻撃能力(LRS)について
●国防省や統合参謀本部、空軍司令部で検討されている空軍の次期長距離攻撃能力について、ACCは出来る協力を惜しまない。
●地域の戦闘コマンド司令官とも協議をしつつ、現場の要求を理解するように努めている。またペンタゴンでの多くの会議や議論に参加して意見を述べている。
●現時点で結論めいたことは決まっておらず、また直接ゲーツ国防長官に考えを述べたことはないが、ゲーツ長官が新たな長距離攻撃プラットホームの必要性を強く持っていることは確かである。
混雑する無人機操縦基地
●無人機の多くが衛星回線を通じて米本土から遠隔操作されているが、その拠点の一つであるネバダ州のクリーク空軍基地(Creech AFB)が飽和状態になってきたため、他の場所に移動することを考えている。
●クリーク基地では、アフガンやイラクで飛行するMQ-1 PredatorsやMQ-9 Reapersを遠隔操作しており、戦闘哨戒やISRを担っている。
●フレーザー司令官は具体的な移設先の候補を上げなかったが、2011年には無人機CAPを50カ所に、更に将来は65にCAP数を増やそうとしている事が背景にある。
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何が精査される訓練なのか不明ですが、戦闘機同士の空中戦などその典型でしょう・・・。もう20年、いや朝鮮戦争以来、米空軍はまともな空中戦などやっていないのではないでしょうか・・
シュミレーターでどれ程カバー出来るかは悩ましいところですが、このようなドラスティックな動きは見習点も多いでしょう。
長距離攻撃(LRS)システム構想
「序論:長距離攻撃(LRS)構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-25
「本論1:長距離攻撃(LRS)構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-26
「本論2:長距離攻撃(LRS)構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-26-1
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