英国防省は12日、ステルス長距離無人攻撃機への「第一歩」となるプロトタイプを公開しました。
英国防大臣が「英国の技術とデザインの結集」と語るデモ機は、2011年始めから試験飛行を開始し、技術デモンストレーション機として将来装備に向けての情報収集を行う見込みです。つまり、左写真のデモ機体がそのまま将来装備に成ることは現時点ではありません。
BBCニュース電子版12日付記事によると・・・
●「Taranis」と命名されたUnmanned combat air vehicle (UCAV)のプロトタイプは、敵領土を突破する能力を備えた無人攻撃機への第1歩である。
●これまでの米RQ-1プレデターのような無人機はあったが、空域が味方の勢力下に有る場合にのみ使用されてきた。
●空軍の航空機から「パイロット」を外す事は、これまで議論百出のトピックだった。しかし、多くの対空ミサイルが最も脆弱なパイロットに危害を加えるよう設計され、急旋回時の加速度にパイロットの身体が対応できる限界があることも明らかであった。
●JDW誌の編集者は「これまでのUAVは、地上攻撃や偵察用分野で発展してきたが、目の機能を果たす空対空用途のニーズも有るだろう」と述べ、「ハイジャックされた機体で何が起こっているか観察することなどがUAVの役割として考え得るだろう」とも語った。
●英国防省は「このような無人機が作戦に投入された場合でも、無人機は運用中の全期間、高度に訓練された地上の要員によりコントロールされる」と強調した。(以上記事概要)
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Holylandの(根拠無き・・)推測
・このプロトタイプの目的は、米国が求める研究開発の国家間協力強化の流れに沿ったモノであろう。
・米国が「Air-Sea Battle」関連で強力に推進中の長距離ステルス攻撃機の研究を、英国にも技術を一部公開し、英国の手も借りて推進しようとの計画の一部ではないか。
・中国がメインターゲットで有れば極東の某技術先進国にも協力して欲しいが、●●●●3原則やその他の縛り、政権の「状態」から判断すると見通しが立たないので英国と始めた。
・インド、ブラジル等々の勢いのある工業国と、米は今後もこのような協力関係を推進するであろう。
・ハイジャック対応とは初耳ですが・・・・、アフガンでの「誤爆」で無人攻撃機の評価が「今一つ」なので、このような「ひねり」が考えられたのかも。
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(過去記事 「ゲーツ改革のまとめ」から関連部分を復習すると・・・
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-17 より)
↓
●武器輸出及び研究開発管理要領の見直し
冷戦時代の遺物で、現状に合わない仕組みの見直し。問題は、必要な技術や武器を同盟国に提供出来ずに共同研究開発にも不適。
一方で、技術の流失への対処・取り締まりも不十分。電気屋で買える品物が輸出禁止。複数の省庁が別々の禁止事項リスト。長期に渡る審査。
対策は、監督官庁の一本化、禁止又はOKリストの一元化、管理システムの開発
(関連過去記事)
「米が共同開発の方針転換へ」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-22
「武器輸出管理システム改善とQDR」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-09
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