海外歴訪中のゲーツ国防長官ですが、7~8日はロンドンで5月11日に発足したばかりの英国新内閣の閣僚と相次いで表敬・会談を行いました。7日にキャメロン首相(写真下)、8日にフォックス国防相(上左)とヘイグ外務相(上右)とそれぞれ会談しています。
目的は、新政権の考え方の確認、アフガンへの支援、イランの核問題、近々予定の英国防見直し、NATO改革そしてテロの脅威等々、広範囲に渡ったようです。
アフガン支援に関し、シャングリラ・ダイアログでは「全ての国にアフガンへの支援を依頼し、特に軍や治安機関の教育訓練要員の派遣を依頼した」所ですが、英国に対しては「9500名の兵士を派遣し、期待されることは全てやってもらっている。賞賛すべきパートナーに対して、これ以上の要望をすることはない」とロンドン到着前の機内会見で語っています。
英国のアフガンでの貢献に関しゲーツ長官は、「第1次世界大戦時の詩を引用して言うならば・・・英国の戦う男女は、彼らのやるべき事以上をを引き受け、それを彼らの分担としてやっている」と表現しました。ちなみに英国軍にはこれまで約300人の死者が出ています。
英国の新首相キャメロン氏は、ここ200年間では最も若い43才で首相になりました。ゲーツ長官が仕事で正式に表敬・会談した英国首相はキャメロン首相を含めて6人になるそうですが、日本的に見ると格上の首相の前で足を組んではいけません!!
キャメロン首相は月曜日、国民に対し痛みを伴う財政縮減策の実施を発表しました。細部は明らかになっていませんが、軍に対しても当然何らかの方向が示されるでしょう。
ギリシャやスペインやハンガリーだけでなく、米国も英国も予算の見直しに入りました。 我が国も考えないと、防衛費も根本的に見直さないと・・・
9日からは、恐らく苦しい苦しいNATO国防相会議です。アフガン戦略と共に、NATOの機構改革や頭でっかち組織の見直しを推進したいようですが・・・
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