24日、下院の国防小委員会でゲーツ国防長官とマレン統合参謀本部議長がFA-18、KC-X、海軍への将来投資について語りました。
●FA-18の追加購入提案
ボーイング社から、新しいFA-18を複数年契約で購入することにより10%価格を低減できるとの提案を受けており、検討している。1~2年毎に契約を更新するのではなく、5年以上になると経費を節約できる。当初計画より多い機数を2011年度に調達したい意向が海軍にあるが、この点についても検討している。
(F-15,16,18の延命に高額改修を余儀なくされるのか、との質問に・・・)いくつかの戦術機に関しどのように延命するか懸命に調べている。FA-18を1万時間飛ばせられないか検討しているが、現時点で答えは見つかっていない。空軍は古い機体を退役させなければならない。(マレン議長)
(ボーイング関係者は)FA-18EFのブロックⅡとEA-18G電子戦機について、複数年契約にすることにより10%のコスト削減が可能である。
●KC-Xの選定について
(EADS社からの度重なる提案要求書への不満に関し)要求値を変える意志は全くない。EADSがWTO国際貿易機関の規則を持ち出しても、我々の選定に影響を与えるとの法的根拠はない(ゲーツ長官)
●海軍の将来投資
海軍が数年後に新型の弾道ミサイル潜水艦(SSBN)を追求することになれば、海軍の艦船建造予算を全て食い尽くすことになる。議会は、現在の水上艦艇や潜水艦の維持と新型潜水艦計画経費の挑戦に2010年代終盤直面するだろう。今後も現在の兵力構成を維持するなら、今後も2~3%の国防費増加が必要である(ゲーツ長官)
空母と大型甲板の海兵隊艦艇はこの課題に影響を受けないだろう(マレン議長)
海軍の将来予算について、議会側からはホワイトハウスと議会と国防省が共に責任を分かち合って考える問題で、ゲーツ長官の表現は無責任だとの批判も出たようです。ゲーツ長官は、議会や議員のことを「動物園とその動物」に例えてスピーチし、「地方から来た動物はワシントンで見たくない。田舎に帰って地元で見たい」と皮肉たっぷりに表現したことがあります。利益誘導ばかりでなく、全体をよく考えろとのメッセージでしょうか・・・
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