中国が、地対地ミサイルで国境や海岸線を越えより遠くへ兵力を向けて拒否戦略(anti-access)を発展させていると見えることに対し、米国は長距離攻撃プラットフォームを考慮している。(13日 リン国防副長官)
13日、豪を訪問中のリン国防副長官はインタビューに答え、サイバーセキュリティー分野の協力強化が今回の訪問の大きな目的の一つだ、と述べました。またアフガン対応に関し、これ以上豪に増派をお願いすることはない、と語りました。
シドニーで開催された産軍政府民間企業関係者が一堂に会したフォーラムに参加した後に同副長官は・・・
●グーグルが知的財産に対するサイバー攻撃を受けたことを明らかにしたように、知的財産に対する侵害がサイバー戦の関心を集めつつある。
●米国防省のシステムは100以上の外国情報機関からの侵入の試みにさらされている。しかし、完全ではないが、これらに対する対策をかなり作り上げつつある。我々は、国家財産の保護と国民の権利自由保護の間のバランスをどう取るかの課題に直面している。
●民間部門に対し、政府が施策を押しつけることは出来ないが、プライバシーと知的財産保護のバランスを考えるときが来ている。多少プライバシーを制限することで、より強固なサイバー防護を構築することが出来るのではないか。これは民間部門自らが選択しなければならない。
●米、英、豪や同様の考えを持つ国が共に動きつつある。しかしまだまだやるべきことは多い。
●インターネット世界が開けて約20年が経過した。航空機の発展の歴史にたとえれば、まだ複葉機の時代だ。ネットの世界にもまだまだ変化があり、進歩があり、そして課題がある。
リン副長官が述べる「lessプライバシー」とは、ある一定箇所へのアクセスには身分を明らかにさせる等の措置が必要、とholylandは理解しました。現状レベルの「自由と匿名」性のままでは必要レベルの防護態勢構築は困難であり、ユーザーのフリーアクセスを制限し、その理解の上でネットを運営すべきとの主張と取りました。
今後の展開に注目です。
(付録)
「QDRから日本は何を読みとるべきか」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-07
QDRにおける対中国の新作戦構想に関する部分(Holyland推定)
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-05
「Joint Air-Sea Battle Conceptは平成の黒船」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-09
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