7日、ゲーツ国防長官は訪問先のローマでイタリア国防大臣と共に記者会見に臨み、イランに対しては現時点でも「制裁と圧力」の時期である、と述べました。
ゲーツ長官は4日からイスタンブールとアンカラ、6日からローマ、そして8日からはフランスへ赴いてアフガニスタンへの支援を関係国へ要請しています。
イタリアは、現時点で3200名をアフガン西部に派遣しており、今後更に1000名を増員する意向を表明しています。この増員数は、オバマ大統領が新アフガン政策を発表してから最大の増員数で、米国を喜ばせています。
ゲーツ長官は、「私が国防長官に就任した当時(06年12月)にアフガンで活動する同盟国兵士が1.7万人であったことを考えると、現在の5万人の数字は奇跡のように思える」と語っています。しかし一方で「鍵となるのは必ずしも数だけではなく、可能な限り多くの治安部隊養成教官が含まれていることが望ましい」と述べ、肝心のアフガン治安機関養成に必要なサポート体制確立が困難に直面していることを示唆しています。
イタリア国内には、ナプルスに米第6艦隊の母港があり、またF-16を有する空軍の第31戦闘航空団がアビアノ空軍基地(半島付け根の東部)に所在しており、総計1.3万人の米軍人が勤務しています。恐らく性格的には対極にあると思われるベルルスコーニ首相を表敬する辺りは、ゲーツ長官としては礼儀の一つでしょう。
それにしてもイタリアの儀仗兵?無名戦士の墓に花輪を捧げるお手伝いの兵士は派手な格好です。
最近更なる濃縮を表明したイランに関しては・・・・
●もし国際社会が共にイラン政府に圧力を掛けたなら、私は依然として制裁と圧力の時だと信じている。しかし、我々全てが共に行動しなければならない。
●イラン国内で何が起こっているかを見ている。国際社会は、イラン国民が必要以上な困難に見舞われることを望んでいない。イラン政府をターゲットにした制裁と圧力を支持する。
写真はトルコのアンカラで会談したトルコ軍総参謀総長バスバグ大将です。トルコでは参謀総長が大統領をしかりとばすほど偉いそうです。
本日8日からは、したたかで厄介なフランス訪問です。どんな話になるのでしょうか・・・
(付録)
QDRにおける対中国の新作戦構想に関する部分(Holyland推定)
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-05
「QDRから日本は何を読みとるべきか」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-07
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