注目特報!! 別件ですが・・QDR(4年ごとの国防見直し)が2月初旬に発表される模様です。ホワイトハウスとの間で揉めている核態勢見直し(NPR)も同時発表です。
Due to be released early next month along with QDR, the nuclear posture review…..米国防省HPより
25日、ロンドンを訪問中のリン国防副長官は英議会の安保関連議員を前に演説し、経済状況の厳しい中でハイブリッドな脅威に直面している今「我々両国のため、オバマ政権は新しい兵器システム開発経費を抑えたい」と切り出し、米英軍需産業の協力強化の必要性を訴えました。
リン副長官はまず、将来の紛争形態である「ハイブリッドな戦い」では、弱小国家やテロ組織が大量破壊兵器を含む最新兵器にアクセス可能な状況を想定しなければならず、米英両国は将来の国防について共通の課題を持っているとの情勢認識を示しました。また、米国が通常戦力で圧倒的な力を持ったため、潜在的な敵対国は新たな攻撃法を模索している、と看破しました。
そして米国の3ステップ国防力改革の方向性について
1st →不正規戦能力強化 by特殊作戦能力向上と装備(へり、装甲車両、ISR)
2nd →多様な紛争への準備(アフガンやイラク含む)
3rd →多様な脅威対処(WMD、対衛星兵器、路肩爆弾、ゲリラ戦・・)
そして、現状の米国政策の問題点について・・・
●冷戦時代に制定された兵器輸出規制が今も残り、国際協力を困難にしている。
●官僚的なシステムのため、最も先端技術を保有する(米)国が、同盟国を技術的に支援するのが最も困難な国になっている。
今後の新たな方向性として・・・
●米は、迷路のようなライセンス発行業務の換わりに、緊要な技術開発に集中する。
●真にユニークな技術のみ輸出規制の対象とすることが、我が国の安全保障、経済そして産業界のためである。
英国との関係については・・・
●米英国防貿易協力条約(米議会で批准手続き中)の締結が第1歩。両国間の開発・取得がスムーズになる。
またサイバー攻撃対処についても触れ・・・
●過去数年間でサイバー攻撃は級数的に増加している。百以上の海外情報機関が、犯罪組織と共に、米国システムへハッキングを試みている。
兵器システム開発の国際協力強化については、ゲーツ長官がインドでも訴えており、広く同盟国に呼びかけているものと思われます。最近、北澤防衛大臣が「武器輸出3原則」の見直しについて言及し、社民党から「がつん」と叩かれてましたが、ここで乗り遅れては大変です・・・・我が国の防衛産業は・・・。
(付録)QDR対中国の新作戦構想に関する部分(Holyland推定)
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-05
「QDRから日本は何を読みとるべきか」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-07
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