米空軍が航空燃料変更でコスト減へ

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米空軍内では本年5月春頃から、従来使用してきたJP-8航空燃料に換えて、民間機に広く利用されているJet Aを使用する研究が行われています
この研究の試験の一環として、輸送機であるC-5, C-17, C-130を保有するいくつかの部隊で、Jet Aの試験使用が始まる模様です。11月9日付米空軍HP記事より
Jet Aに変更するメリットは・・・
●民間で広く使用されていることから、製造にJP-8のような特別な設備を要しないほか、輸送もパイプラインで安価に可能。
●複数の企業が製造に関与していることから、競争により空軍調達価格の低下が期待できる
●JP-8使用の際は、有害で高価な氷結防止剤の使用が必要で、かつ使用後の処理も手間と経費がかかった。一方Jet Aでは、氷結防止剤の使用量を約6割削減でき、給油の最終段階で
注入すればよく、かつ使用後の処理もそれ程大変ではない。
このように良いことづくめで、全空軍で年間40億円程度の削減が見込まれるようです。
090507-F-5954K-104.jpgまず民航機と製造コンセプトが似ている輸送機から12ヶ月間ほどかけてテストを行い、影響を調べ、特に輸送給油過程のどのタイミングで氷結防止剤を投入するかをいろいろ試すようです。
一部空軍の輸送機にとって、Jet Aは既に代替燃料として使用が認められており、それほどハードルは高くなさそうですが、戦闘機となると設計製造段階からのコンセプトが異なるので、より慎重なテストが必要だそうです。
現在米空軍は「Air Force Smart Operations for the 21st century initiative」との取り組みを行っており、その趣旨に沿ったものだそうです。このイニシアティブについてはよくわかりませんが、機会があれば調べます。

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