14日、例のモレル報道官(正確にはPress Secretary)が、ゲーツ長官のハワイ・日本・韓国・スロバキア(NATO事務総長訪問)訪問と中国軍要人の訪米について公式発表しました。
ゲーツ長官の訪日は、ハワイでの太平洋軍司令官の交代式(19日)に引き続くもので、民主党政権の首相・外相・防衛相と日米関係の「on-going transformation」について話をするそうです。
モレル氏は米軍再編について「日米は合意事項を履行することに明確にコミットしているが、新政権が合意事項を理解するのに必要な情報収集を助けて共に働くことになる」と述べ、”ごたごた言うなら解らせてやろう”とのシグナルを発しています。
中国ですが、ゲーツ長官就任以来初めてとなる中国国防関係要人の訪米です。2年前にゲーツ長官が訪中しているのに、中国側は慎重だったようです。
10月24日から31日まで訪米するのは、共産党中央軍事委員会副主席のGeneral Xu Caihou (徐才厚:66歳もちろん党中央委員会政治局員)です。党軍事委員会の主席が国家主席の胡錦濤ですから、副主席の2人の序列で徐才厚は2番目なんでしょう。
徐才厚は人民解放軍のイデオロギー・政治部門の責任者で、対外的な場に適任です。訪問は米海軍大学を皮切りに、戦略軍司令部、ラスベガス郊外のネリス空軍基地、サンディエゴの海軍航空基地、そしてハワイの太平洋軍司令部です。
中国では、国防部長(大臣)の必ずしも共産党内での序列が高くなく、ゲーツ長官のカウンターパートの設定が難しいのですが、米国防省は徐才厚をChina’s second-ranking military officer 及びcounterpartと表現して歓迎する見込みです。8月末に軍事交流が北京で再開したばかりですが、勢いづいてきました。
コメント