7日、米陸軍の精神科医であるペターソン大佐(Kris Peterson)は陸軍協会(the Association of the United States Army )の年次総会で、米陸軍兵士の子弟にメンタル面で問題を抱える者が急増しており、早急に組織的な対応が必要だと訴えました。
同大佐によれば、15歳以下の陸軍兵士子弟でメンタル診療を受ける者の数が、03年には約80万人であったが、08年には2倍の約160万人になっているとのこと。
8年間にわたるイラクとアフガニスタンでの戦争により、陸軍兵士は繰り返し長期の派遣を余儀なくされており、その結果として多くの子弟に心配や憂鬱感が広まっていると指摘しました。
子供達への長期的な影響については不明であるが、適切な治療やケアを受けない場合、発達に影響を与え、落ちこぼれや学校になじめない等の問題に結びつく、との一般研究やデータがあると同大佐は語りました。また、メンタル面でのトラブルは子供に限らず、配偶者にも同様の傾向が見られると説明しました。
対応するカウンセラー等も兵士の対応に手一杯で、家族に十分な対応が出来ない状況にあるとの苦境を説明し、組織全体で対応を戦略的に早急に行う必要があると訴えました。
ゲーツ国防長官は5日、陸軍協会で家族支援のため約9千億円の予算案を組んでいるとスピーチで触れましたが、窮状が米陸軍HPに出るあたりが深刻です。
米陸軍子弟のメンタル問題倍増
Army psychiatrist: Military children have increased mental-health risk
The increasing mental-health needs of military children are taxing both the military and civilian health care systems.
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