無人機の飛行時間が有人機のそれを上回った初めての軍事作戦が報告されています。
4月22日付の読売新聞によると・・・・
(以下引用)イスラエル宇宙庁長官で空軍開発部門の元責任者、イツハク・ベンイスラエル准将は、「2006年夏のレバノン紛争では、軍の無人機の飛行時間が有人機を初めて上回った。ガザでは無人機への依存が一層高まった」と指摘する。イスラエルが無人機開発に着手したのは、中東戦争さなかの1970年代にさかのぼる。当時の人口は約300万。総人口2億のアラブ諸国に対抗するため、兵力の損失回避は最大の課題だった。(引用終わり)
世界中の空軍は、国により程度の差はあれパイロットが組織のリーダーシップをとっています。そのため有人機から無人機への変換は、パイロット自身が自らの仕事を「削る」、つまりある種の「自己否定」や「組織文化の転換」を伴うものとなり、軍事的合理性からだけで淡々と進行するものではないように思います。
イスラエルのように人口上の制約からその変換を進める以外に道のない国は別として・・・・
その点、ゲーツ米国防長官が発表した2010年度予算案の中で、既存の技術を活用して安価に提供可能な無人機の生産を優先し、高価な有人F-22の生産終了を打ち出したことは、世界の空軍へのインパクトの点から無視できない出来事です。今後に注目です。
写真はレバノンの国旗に描かれている、レバノンのシンボル「レバノン杉」です。
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